8UPPERS 1 (ページ7)

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そんなある日の事だった。

とある少女が父親を殺してほしいと交渉してきた。

働きもしない、毎日酒ばかり飲んでいるDV男で、母親と自分を毎日打つのだと…いつか殺される、と…。

完全なる悪であるにも関わらず、キングはそこ仕事を引き受けなかった、仕事に見合う報奨額出なかったからだ。

少女はボロボロと泣きながら帰って行った。

「キング…あの子は…」

「マック、同情は自分を滅ぼすぞ？俺達は便利屋じゃないんだ。命をかける仕事、それなりの金なしに動くな」

非道であり、正しい言葉だった。

だが、マックは少女が気がかりでならなかった。

少女がかけてきた携帯にリダイヤルする。

マックは一人で少女の依頼を片づけることにしたのだ、キングには内緒で。

少女は喜んだ、ありがとうと泣いた。

マックのやる気が俄然上がる。

その父親を殺さずとも、懲らしめられればいい。

キングからある程度の護身術は教えられ、身に着けている。

仕事の実践はなかったが、なんどかキングの仕事について行き、仕事を見てきた。

こんな簡単な依頼なら一人で片づけられる、そう…思っていた。