8UPPERS 1 (ページ26)

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「いやぁすっとしたわぁ！殴られるあいつ見んの！金も絞りとったったし！ほんまスッとしたわ！」

「ジャッキー手とめんな、荷物運びや」

今日引き渡すことになった事務所。

必要最低限の物だけあのバーに移してあとは全部処分する。

「で？結局大倉はここに残るん？」

「他に行くとこもないしなぁ…それに…」

「ジャッキーもいるもんな」

「横山君何言うとんねん！」

「なんや？俺がどうした？」

ジャッキーが大倉に問うと、な、なんでもないよ、と大倉が慌てふためいた。

なら、とトッポが薬品の入った箱を持ち上げながら笑う。

「コードネームつけんとな」

「それはもう決まってんぞ！」

ジャッキーがデスクを解体しながら叫んだ。

「ジョニーや！」

「ジョニー？なんで？」

「大倉っぽいから」

「単細胞」

「何やとマック！」

デスクの解体を投げ出したジャッキーが書類を整理するマックに飛びつく。

やめろや！と二人が喧嘩になるのをトッポとジョニーが眺める。

「うーん、でもジャッキーとジョニーてわかりにくない？」

トッポが大倉に尋ねると、驚くほど彼は優しく微笑んでいた。

「ええよ、ジョニーで、あの人がくれた名前なら」

そっかぁとトッポもつられて笑った。

さて、とマックとジャッキーの喧嘩は放っておいて…

このソファは捨てていいとマックが言っていたなとジョニーが持ち上げた。

ふと、ソファに裏に何か張り付いていることに気づく。

白く四角い紙、サイズ的には写真だろう。

何か文字が書いてある。

ジョニーはその文字を読んで唖然とする。

ゆっくりとソファからそれをはがす。

紙の裏をみると、やはり写真であった。

まだ喧嘩を続けている二人を見ると、トッポが止めに入って巻き込まれてた。

ジョニーはその中にいるマックを見つめた。

そして、気づかれぬよう、その写真をポケットに仕舞った。