【2j3j】らぶろっく【lrn】

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「 好き……、かも、しんないっす 」

『 え？ 料理が？ 』

「 いや、………Aさんが 」







困惑。戸惑い。驚き。私の中身を好きになってくれる人なんていないと思っていたし、もっと言うなら彼も私の容姿しか見ていないんじゃないかとも疑った。勿論彼をそんな風に見ていたというわけじゃないけど、疑念を抱かずにはいられなかった。だって、だって、出会って数日。それも初めてのご飯で言われたんだもん。



だけど、その疑念はあっという間に晴れてしまって。
目は口ほどに物を言うって言うように、彼に悪意はないんだときっと私は出会った時から知っていた。それでも過去の経験から疑わざるを得なくて勝手に警戒しては絆されて、いつの間にかローレンを好きになっていた。容貌じゃなくて、彼自身を好きになった。馬鹿みたいに、浮かれて、浮かれて。









『 私も好き 』









そうやって伝えた時、泣くのを堪えるみたいに眉間に皺を寄せて満面の笑みを見せてくれるローレンに胸が締め付けられた。触れるのを躊躇って居場所を失う右腕までもが愛おしかった。多分、この時。これが完全に彼を好きになった瞬間。人生の最高潮だと思った。




雑誌の質問で「交際の終わり」があるんだって、改めて知った。出会いがあれば、そりゃあ別れはあるし、私だって経験したことはあるけど、彼との日々が眩しすぎて考えたくもなかった。もしかしたら、…いや、きっと依存しきっていたんじゃないかな。交際が周囲に認知されて嬉しいとさえ思う自分もいた。










彼ばっかり私に心酔しているように見えて、
なんだかんだで私の方が依存してるくせに。

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