【2j3j】らぶろっく【lrn】

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『 んー！美味しい〜！ 』







ふわって甘いクリームが口の中に溶けてたまらない。イチゴを口に入れれば甘酸っぱい果汁が溢れて思わず顔が綻ぶ。


お食事とかそういう非日常的なことより、あんまり特別感を感じない祝い方が好きな私を配慮してくれたのか、のんびりゆったり過ごす誕生日。0時を過ぎてローレンが微笑みながら「誕生日おめでとう」と口にすればそれは早かった。いつもより緊張しているように見えたし、薄々感じてはいたけど。










小さな箱から顔を出す綺麗なシルバー。緊張した面持ちで私にそれを差し出す彼。
突然の出来事でプチパニックを起こす私に、ローレンは宥めるみたいに、語りかけるみたいに、ゆっくり口を開き始めた。

出会いのこと、付き合い始めから報道のこと、それから同棲と、これからのことまで、全部全部慈しんで愛撫するみたいに、丁寧に丁寧に言葉を紡いでいくローレン。トクトクって早鐘を打つ心臓が夢じゃないんだって証明してくれて、あまりの嬉しさからクラって意識が遠のきそうになった。









「 Aが言うみたいに俺めっちゃ意気地なしだし、頼りねえし、多分これからもたくさん迷惑かけると思うけど、全力でまもるから、……これからも誕生日祝わせてくれませんか 」









世間では少し恥ずかしいとか、とにかく嬉しいとか、された側は赤裸々に語るけどそんなもんじゃない。


胸の奥から湧き立つ嬉しさから涙は止まらないし、びっくりでいっぱいで心臓が今にも壊れそうなくらい大きく脈打って、おかしくなるほど目の前のあなたが好きで仕方なくなる。翠に嘘は微塵も混じっていなくて、それがまた愛おしくて、どうしようもなくって。嗚咽をあげながら何度も頷けば、ローレンは安堵と歓喜が溶けた瞳を潤ませて私を抱きしめた。








『 遅いよ、 』

「 それはほんとごめん 」














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