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Aside
『これって、、』
アネモネだ、私が一番好きな花、、。
きれい。その言葉しか出てこなかった。
『きれい、、、。』
「アネモネ。花言葉知ってる?」
『確か、儚い恋だったような、、。』
「でもこれ全部赤だろ?赤のアネモネは、君を愛す。」
『え、めっちゃロマンチックですね!』
「これも渡したかったけど、本命はこっち。
A、結婚して欲しい。」
そう言って、青い箱をパカッと開ける。
私は、その月明かりに照らされて光を放つダイアモンドを見て幸せの渦という渦に巻き込まれてしまったと思った。
付き合って3年という長くも短くもあった日々。
たまに喧嘩もしたかなと思ったら、毎回あなたから花束と共に謝罪をくれる。
あなたの誕生日に、あなたと初めて繋がった時、溢れた笑みを抑えきれず一緒に布団にくるまった。
私の過去の元彼のことを話した時、彼はポーカーフェイスだがとても怒りに満ちていた。その日は一日中私の元彼へ怒りを抑えきれなかったから大変だったのを覚えている。
またある日、家で2人でまったりくつろいでいる時にソンミさんが家に来た時は驚いた。なんでも彼に追われているらしい。慰謝料を払いたくないから取り下げろと。
もうその時には私の手は動き出していて元彼に電話をかけた。
嘘の口実で家に呼び出すと、ユンギさんが今までに無い形相で叱ってくれて、拗ねながら家に帰った。その一週間後、しっかり料金は支払われていたとソンミさんから報告を受け一安心。
そんな波瀾万丈な日々を一緒に乗り越えたからこそ、私にはもう彼しかいないと思うようになった。
これからは平穏に2人で過ごしていきたい。
子供も欲しい。
なんて願いを胸に、大きな声で返事をした。
『もちろん!!
いいに決まってます!』
そして私たちは共に抱きしめ合って、満月の月の下、アネモネの花束を持って口付けを交わした。
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作者名:チョコレート | 作成日時:2023年8月25日 0時