少女だけの物語

28話 ページ28

Aside



車で気を失ったあと、2畳程の真っ暗な部屋というか檻の様なところで目を覚ました



嗚呼、あの時あの声を無視していなければこんなことにはならなかったかもしれないのに……



「……ｯ！」



嗚呼、気が付かなければ良かった



あの黒服、基異能特務化からの遣いが私を連れ去ったということは、ゆきとは、みずきはAのことが邪魔だったのかな



大丈夫、大丈夫こういうことは何度もあった



お母さんもおじさんもみんなみんなAがいらなくなったんだ



だから捨てられた



Aが居なくなれば、そうすればみんな幸せ



暗いところも独りなのも大丈夫



「ふー、ふー、ふー」



ｸﾞｽｯ



なんで涙が出るんだろう



““嗚呼、やっぱり独りは嫌だ””



「うわぁぁぁﾞ 」



こんなに泣いたのは生まれた時以来だろうか



それほど泣いた



«其なら、私たちが助けてあげる»



「ほんと？」



«うん。でもね、交換条件だよ»
«貴方にやって貰いたいことがあるの»



「分かった」



«じゃあ、準備するから待っててね»
«辛くても耐えて»



「がんばる」



バンッ



「おい、何コソコソしてんだァ？」

「………」



思えば私、ゆきと達に会う前までは無口な子だった



ガッ


「ｯ……イッタ」

「何この俺様を無視してんだァ？」
「お前は俺様より下の存在なんだよ！」



そして、私の髪を掴みながらこう言った



「今から＿＿＿＿＿＿＿に行く 大人しくしておけよ」
「そして逆らうな」

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