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こうしてゆっくり、朝の街の中を歩くことも随分久しく感じる。
ギルドに追われる身となってからは、一つの村や街に留まり続けることはどうしてもできなかったから、のんびり観光をするのは本当に何年ぶりかになる。
そういえば、モンスターや私だけがこちらの世界に来てしまったのだろうか。
他の人間や竜人たちが来ていてもおかしくない。それが追手でなければいいけれど。
「…おや？」
思考を遮るかのように、ふわりと吹いた風。わずかに潮の匂いを孕んでいる。
ということは、海が近いのだろうか。
海といえば、やはり海竜種のモンスターだ。
「海竜 ラギアクルス」、「水獣 ロアルドロス」、そして、「泡狐竜 タマミツネ」。
タマミツネは海にはいないかもしれないが、海竜種のモンスターも危険な輩が多い。ラギアクルスのように雷を操るモンスターが現れたら、この街のシステムが破綻しかねない。
そう思うと、自然と早足になった。
「…まぁ、そう都合よくいかないよね。」
着いた先は「市営多古場海浜公園」と書かれた公園。たぶん。
というのも、公園というにはそこはあまりに惨い状況だった。砂浜は顔も見えないほどのゴミで埋め尽くされており、市営多古場公園と書かれた壁面には〇✕ゲームの落書きがされているなど、モガの村やジャンボ村の人達が見たら怒り狂う様が容易に想像できる光景だった。不法投棄だけが原因じゃないと信じたいところだ。
しかし、これでは公園の意味がなくなってしまう。こういうのは普通、行政側がゴミを回収したりボランティアが公園をキレイに保つはずだろ。子供の遊ぶ場を減らしてどうするんだ。
…ううむ、レンチやドライバーがあれば解体して処理はしやすくなるんだが。いかんせんこの粗大ゴミを何曜日に出せば良いのか、どこに出せば良いのかも分からない。
無知に出来ることは少なさそうだ。
「ふんっ…ぬ…！！」
「…？」
どこからか誰かの力む声が聴こえる。しかもまだ若い声だ。ハルキくんよりは年上だろうか。
一体何処の誰がこんな時間に。
＊ 気づけばお星様に色がついていました…！
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうごさいます。あと数話で続編移行します…。
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あずき(プロフ) - キュラーさん» キュラーさん、コメントありがとうございます！そうですね、いずれは四天王も全員出します。ですがまだまだ先は長いので、気長にお待ちいただければ嬉しいです！ (2020年4月26日 13時) (
レス) id: 678c2a0d04 (このIDを非表示/違反報告)
キュラー(プロフ) - これ好きやわぁ〜〜、、、更新頑張ってください！四天王の四体もいつかは出すんですか？ (2020年4月26日 12時) (レス) id: 722c4617d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずき | 作成日時：2020年3月28日 17時
