○波乱の予兆 ページ21
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翌日の診察で。
「…おおう、まじか。」
「肋骨もくっついたねー。」
頭部の傷は最もだが、折れたアバラも見事にくっついていた。
つまり、私、動けるようになりました。
「もうなんか、お前人間じゃねーんじゃね？」
「失礼な、私はきちんと人間の両親の元に生まれた…はずだよ。」
…私、記憶喪失って設定だったね。適当に話合わせてしまうとしくじるね。
「流石に冗談だよ。この分なら、もう歩いたり、走ったりしても大丈夫だな。」
「え、本当に？」
「嘘は言わねェよ。正直なところ俺もめちゃくちゃ驚いてんだわ。」
でも、暫くは様子見だけどな。というイトウの言葉を余所に、私は1人、回復薬を作り出した過去の偉人にひたすら感謝していた。
「…フウカ。ありがとな。」
「へ？お礼を言うのはこちらの方だろ？」
「いや、そうじゃなくて。」
目線を逸らしてモゴモゴと口ごもるイトウ。
はて、私は何か彼らに利益をもたらしただろうか。むしろタダ飯と惰眠を貪るだけのクソ患者ではなかろうか。
あ、そういやお金どうしよう。
「俺はハルキに、最もらしい言葉をかけてやれなかった。ヒーローなのに、自分の子供が本当にほしい言葉をやれなかった。
でも、昨日お前と話したあとのハルキは、確かに『救われた』って顔してたんだ。だから、ありがとう。」
「…掘り返されると少々恥ずかしいね。
もし仮に私の言葉が決定打となったとしても、こうして今あの子を生かしているのは貴方だ。あの子が生きていなければ、私の言葉は彼には絶対に届かなかったし、報われることもなかった。
貴方だって立派に彼を救っている。自分をそう卑下することはないよ。」
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あずき(プロフ) - キュラーさん» キュラーさん、コメントありがとうございます！そうですね、いずれは四天王も全員出します。ですがまだまだ先は長いので、気長にお待ちいただければ嬉しいです！ (2020年4月26日 13時) (
レス) id: 678c2a0d04 (このIDを非表示/違反報告)
キュラー(プロフ) - これ好きやわぁ〜〜、、、更新頑張ってください！四天王の四体もいつかは出すんですか？ (2020年4月26日 12時) (レス) id: 722c4617d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずき | 作成日時：2020年3月28日 17時
