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「……オレは、『無個性』なんだ。」
「…はい？」
「お前、親父から『個性』の話を聞いたんだろ。だから気を使って話さなかったんだ。
いいか、この世界には何十億の人間がいる。その中の八割は、所謂人生の勝ち組の『個性持ち』。」
「残りの二割は？」
「それが『無個性』だよ。何の個性も持ってない、人生の負け組。」
笑えるだろ？オレの親父は人を救える強個性持ちなのに、オレはなんの力も持ってねーんだ。
ハルキくんは今にも泣いてしまいそうな顔で笑った。
唇の端がプルプル震えていた。
言葉が出てこなかった。
まだ12歳の小さな子供が、その身に余る、酷い仕打ちを受けてきたのだ、ということが、彼の言葉や仕草だけで、手に取るように分かった。
何だ、それ。
差別は勿論だが、それに加えて、「無個性」？
「…非常にナンセンスだ。」
「…は？」
「そして不愉快だ。
何だい？その『無個性』って言葉。」
自分の顔が歪んだのが自分自身でも分かった。
それくらい、今の私は不機嫌だ。
「『無個性』って言ったって、君にはきちんと首がついている。他者を侮蔑するための言葉が発達しているというのは癪に障る。」
「いや、フウカ…お前何を」
「確かに君たち目線で言えば、私の言っていることはおかしいのかもしれない。
だが、たまたま天から授けられた特殊な力で、人の良し悪しを計ることはおかしいとは思わないのかい？」
…考えもしなかった、って顔だね。
技術の進歩と同時に、人が人を思う心は少しずつ衰退していくのを見るのは辛いなぁ。
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あずき(プロフ) - キュラーさん» キュラーさん、コメントありがとうございます！そうですね、いずれは四天王も全員出します。ですがまだまだ先は長いので、気長にお待ちいただければ嬉しいです！ (2020年4月26日 13時) (
レス) id: 678c2a0d04 (このIDを非表示/違反報告)
キュラー(プロフ) - これ好きやわぁ〜〜、、、更新頑張ってください！四天王の四体もいつかは出すんですか？ (2020年4月26日 12時) (レス) id: 722c4617d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずき | 作成日時：2020年3月28日 17時
