Stupid (ページ7)

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『はじめまして、イム・Aと言います』

Aヌナと出会ったのは5年前のことだった。

デビューしてからずっとついてくれていたメイクヌナが産休に入るということでAヌナが新しいメイクヌナとして入ってきた。

モデルさんかって思うくらいの綺麗なスタイルに艶のあるブラウンアッシュの髪、メイクはナチュラルでふんわりと香水の匂いがした。

「ヌナ、あの人信用できる？」

「ジョンハナ、私の紹介した子よ？大丈夫に決まってるじゃない」

「ん〜、ヌナが言うなら大丈夫なのかな、？」

「みんな不安なのはわかるけどAをいじめたら私が黙っちゃいないからね」

「そこまで言うなら多分大丈夫だね」

最初はメンバー全員がヌナを警戒をしていたが、媚びない態度や前のメイクヌナの話を聞いて少しずつ心を開いていった。

ドギョミヒョンやミンギュヒョンは同い年ということもあってか打ち解けるのが他のメンバーよりも早かった気がする。

一方、僕はなかなか仲良くなれずにいた。
メンバーの中だったら僕が仲良くなるのに一番時間がかかったんじゃないかな。

何でかは全く覚えていないけど。

Aヌナのメイクはすごく上手だった。
毎度違う衣装のコンセプトに合わせてメイクを忠実に合わせてくれる。
前のメイクヌナも上手だったが、Aヌナはもっと上手だった。

美容系の大会で優勝したことがあるとか前のメイクヌナが言っていた気がする。

Aヌナはいい意味でヌナっぽくなかった。
ヌナの雰囲気がふわふわだったからか、時に妹のように見えることもあった。

そんなAヌナに惹かれるのに時間はかからなかった。