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その後、僕は腕の中で眠ってしまったAヌナを医務室に連れて行って様子を見ていた。
医務室の先生は日々の疲れと短時間で与えられたストレスが大きいから少し休ませるようにと言われた。
女と男たちはあの後マネヒョンや社長と話をして、警察へと連行されて強制的に解雇となった。
僕たちの会社側はそれだけでは済ませず、テレビ局側を訴えるつもりでいるらしい。
アーティストでもないが、大事なスタッフの一人を傷付けようとした。
その代償はすごく大きなものだった。
あぁ、僕がクプスヒョンみたいにあの人たちに何かを言えるくらい立場が強ければヌナを怖がらせることもなかったのかな。
すやすやと眠るAヌナを見てそう感じる。
自分は大切な人さえ守れなかったという悔しさで自然と眉間に皺が寄った。
すると突然ドアをノックする音が聞こえた。
誰か怪我でもしたのか？
「ディノヤ、入っても平気？」
「大丈夫ですよ」
そういうとゆっくり扉が開いた。
入ってきたのはシュアヒョンとジョンハニヒョンだった。
「A、大丈夫そう？」
「はい、今は疲れて眠ってるだけだそうです」
「そっか、とにかく2人に何もなくてよかった」
「ウォヌが怒ってたよ。あれだけ言ったのにって」
「本当にすみません、」
「2人が無事だったんだから、大丈夫だよ」
「今日はもう帰ろう」
「そうですね」
「ディノヤ、Aのこと車まで連れて行ってあげて。マネヒョンが一緒に送って行くって」
「僕らはディノとAの荷物持ってくるから」
「ありがとうございます」
優しいヒョンたちが多くて温かい気持ちになる。
そっとAヌナを抱き上げて車へ向かう。
さっきもそうだがAヌナを抱き上げた時、想像よりもずっと軽かった。
ちゃんとご飯は食べれているのだろうか？
僕たちのお世話が忙しくて休めてないのだろうか？
色々な不安が頭の中を埋め尽くす。
でも、睡眠がとれていないことは確かだ。
抱き上げた時や歩く時の振動にも全く起きる気配がない。
相当な疲れが溜まっていたのだろう。
何だか申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
明日と明後日の収録が終われば短いが休暇期間に入る。
Aヌナもそこで少しは休めるといいな。
そう思いながら車までの道をAヌナが起きないようにゆっくり歩いた。
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作者名：みちょ | 作成日時：2024年1月2日 2時
