君との魔法のひと時を Ⅰ【橙】 (ページ20)

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「まぁ、今回だけは許しますよ。今回だ・け・は。」

ビール瓶は置いたものの、まだ黒い笑みで微笑むるぅちゃん。

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今回だけは。って…いや、次はどうなるの？

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こんな状況の中、のんびりと昼限定のスペシャルメニューを食べ続ける人、約一名。

「ごちそーさま。」

そして、しっかり、パチンと手を合わせる。

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わー、礼儀正しい…じゃなくて！！！！

空気読めぇぇぇぇぇ！！！！！

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何で私のお店には空気を読めない人が沢山いるわけ？

ま、ここで働く店員では今の所、ころちゃんだけなんだけどさ。

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るぅちゃんが怖い怖いオーラを出している所で、よくもさつまいもは
のんびりとしてられたな。

…私だったら絶対無理だわ。

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「じゃまた。」

お金を机に置き、店を出るさつまいも。

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おい、お前……

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マイペースすぎんだろーがぁぁぁぁぁぁ！！！！！！