探偵チームKZ事件ノート～消えた自転車は知っている～ (ページ23)

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22話ページ23

貴和に送ってもらって、私は家で一人明日の授業の予習をしていた。10時頃、貴和から電話がかかってきた。

「もしもし、どーしたの？」
「ああ、ごめん。実は、若武のマウンテン・バイクが出てきてさ」

まじ？よかったじゃん。

「よかったじゃん。それの報告？」
「や、見つかったんだけど、あまりいい話じゃないんだ」

え？

「どーゆーこと？壊れてたってこと？」
「壊れてたどころじゃない、ぐしゃぐしゃなんだ。鉄クズに近い」

うっそ、それ和臣にとっちゃ最悪のパターンじゃない？うわぁ...。

「それ、和臣に言った？てか今1人？」
「ああ、友達から電話をもらって。1人で確認に来たんだ」

なるほどね。

「で、どうする？」
「それを明日、若武抜きで話し合おうと思って、電話したんだ。明日、秀明に行く前に、野村グラウンドまで来てくれ。多分上杉が迎えに行くはずだから、一緒に来いよ。もう上杉には連絡してあるから」
「わかった、おっけー。何時？」
「30分もあれば結論が出ると思うから、4時15分ごろ」

りょーかい。

「じゃ、頼むよ。アーヤにはオレから連絡しとくから。じゃ、おやすみ」
「ん、おやすみ。ありがとね」
「ああ。じゃ、明日」

そっかぁ、形が残ってない状態かぁ･･･。こりゃ和臣が不憫だなぁ･･･。とりあえず明日になったらわかること。今考えてもしょうがない。

私は思考を放棄して寝床に身体を任せた。