とある科学の恋愛物語 (ページ33)

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Aside

私はもう、決めた。

これからも皆さんに迷惑をかけるくらいなら、

皆さんから“離れる”ことを選ぶ。

知｢あのね、A。白薔薇の奴らは生ぬるいことなんかしない。だから、殺るって決められたら殺られるんだ。｣

有｢もう知ってるかもしれないけど、前は翠って女と一緒にいたんだよ。俺達。｣

伊｢信じてたんだけどね～｣

薮｢白薔薇の奴らが、俺達に嫉妬して、翠を奪ったんだ。皆が愛していた、山田の最愛の彼女を。｣

山｢そんな話出さなくていいだろ。｣

山田さんの彼女さんだったんだ、好きだったとは聞いてたけど。

八｢奪われただけなら、まだ良かったけど、わざわざ翠を裏切らせるように仕向けたんだよ。勝利はあんな事言ってたけど、そんなの嘘だ。｣

岡｢ある日、翠は寮に返って来なくなったんだ。学校では仲良かったけど、寮には一切帰って来なくて。その事を聞こうとしたらいつも誤魔化されて。｣

そんな事が……

だとしたら尚更、私はここにいちゃいけない。

行く宛なんてないけど、もうここにはいれない。

薮｢それで、寮に帰って来なくなってから1ヶ月くらいたった日にね、翠が、山田達がｻｯｶｰして遊んでる所に差入れを持ってきたんだ。｣

『毒入りのですね？』

薮｢そう。そのせいで1週間くらい山田は体を自由に動かせなかった。そこまでは山田に聞いたかな？でも、それだけじゃなかったんだ。｣

髙｢ありもしない話をな、全校にばらまかれたんだよ。誤解は解いたけど、結構時間がかかった。｣

『それなら、私はもうここにはいれません。』

知｢どうして？｣

『私も、裏切ってしまうかもしれないからです。私はあの人達に惚れなくても、皆さんが危険になるような条件を言われたなら、私は裏切るでしょう。』

そうだ。惚れなくても、何々をしないなら皆さんを傷付ける、何々しないならﾃﾞﾏを流す、そんな事を言われたら、私は裏切るだろう。

皆さんを守るために。

中｢でも、それは僕達の事を考えてでしょう？｣

『はい。でももし、絶対無いと思いますが、白薔薇の人達に本当に惚れてしまったら……どうでしょうか？そんな演技をさせられていたらどうでしょう？皆さん気付けますか？』

山｢そんなの、そうならなきゃわかんねぇだろ。｣

岡｢ていうか、また白薔薇と関わるなら、翠とも関わるんじゃ？｣

翠｢せいか～い！圭人あったり～笑｣

『ｯ……！？』

この人が翠さんか…

山｢二度と顔を見せるなと言っただろ？！なんでｯ_！｣