儚き天使【賢者の石】 (ページ12)

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「聞きまして？あの"生き残った男の子"、最年少シーカーに選ばれたんですって」

蛇寮の談話室に突如爆弾を落としたのは、ミリセントだった。

ドラコは持っていた羽根ペンを落とし、パンジーは紅茶を吹き出してしまった。

「は、うそだろ、」

『まぁ、それはおめでたい話ね』

「Aは何を呑気に言ってるのよ！ミリセント、詳しく教えて！」

冷静に本を読んでいるAと、動揺を隠しきれてない二人、実に対照的である。

ミリセントは、ハリーが飛行術でその箒捌きをマクゴナガルに認められ、100年ぶりのシーカーになった事を話した。

ドラコはよほどショックを受けたのか、部屋に戻る、と言って帰ってしまった。

『そんなこともあるのね』

「いや可笑しいでしょ！先生の言いつけを破ったのよ？！」

「先生方は何を考えているか分からないことがありますものね」

騒がしいパンジーを横目に、先に失礼するわ、とミリセントも部屋へ戻ってしまった。

Aはずっと話を聞き続けていたが、就寝時間が近付いてきたので、どうしても納得のいかないパンジーを落ち着かせて、部屋へ戻った。