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87話 ページ40

ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ




「「……ッ!?」」




その握り締めていた携帯が音楽と共に振動した


ピッ




『夜叉白雪よ。鏡花に近寄り、嘘の世界を教えるものに罰を与えよ』


「ッ……」




原作通りならば斬られる



だから斬られる事を覚悟していた


なのに




「ッ!?」




この腕は虎になっていて、虎化した腕は刀の刃をガキンッと音を立てて止めていた



……君がやったのか


折角の機会(チャンス)をまた逃した




「チッ、害獣風情が小賢しい真似を……そうは思わぬかえ、愛しの鏡花や」




ポートマフィアのもう一人の幹部、尾崎紅葉


此方も不可抗力なんです。自分自身驚いてます




「鏡花ちゃ、っ!」




逃げろと云おうとしたら、胸辺りに刀が貫通していた為に声にならなかった



そして躰は傾き、地面に倒れる




「息災じゃったか?」


「…ぁ………」


「私がどれほどそなたを案じ、胸を痛めたか……このような獣畜生共の下にそなたを残す事になって」


「ぐあッ!?」




倒れた背中に尾崎紅葉が足を振り下ろして強く踏んだ


踵が高い靴だから余計に痛い




そういう趣味は無いのに




「じゃが私が扶けに来た。もう心配は要らぬぞ



「何故、貴女が……電話を……」


「簡単じゃ。この小童が云う業者とやらを刺して吐かせただけの事」


「が………っ、!!」




踏まれている足が更にめり込む。何だかチカチカしてきた




「もう何も思い煩う事は無い。私が守ってやろうぞ」




このままだったら時間が経てば逝けるのでは……?




「は、はは……」


「!?……童、何を笑っておる……」




視界の中でぼんやりと映る二人は本当に驚いた顔をしていた



自然と笑みが零れた


それはやっと死ねる事への歓びか




それとも




「ぐっ……!」


「ッ!!」




この足から抜ける為の罠か



驚いた事によって踏む力は弱まり、抜け出すのには十分だった







だけど私は思っただけであって



動いたのは私ではなく







'







敦であった




この数分で二回も失敗した


非道いなぁ





それにどうするんだよ。記憶の限りでは君は此処で立たないんだけど




あぁー、もういいや


面倒臭い




「彼女はもうマフィアに戻らない」


「何……」




どうにでもなれ




「彼女は光を見た。光に焦がれた彼女の状況が貴女と同じだったとしても貴女みたいに落ちはしない。落さない。それに今は当時とは状況が違う」


「ッ……」

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銀色ミカン(プロフ) - 1話から一気見しちゃいました!面白いです!更新待ってます。頑張ってください! (2017年12月17日 2時) (レス) id: c55513f974 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - お待ちしておりました!おかえりなさい! (2017年11月14日 0時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
芋娘@悪の伝道師?ウリエル?(プロフ) - ファッ!?オーストラリア!?あらまー…お気を付けて!! (2017年10月31日 14時) (レス) id: a51cded6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - オーストラリア!!!羨ましい…!楽しんで下さい!!! (2017年10月30日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - いってらー、です! 楽しんできて下さいね(^^*) (2017年10月30日 16時) (レス) id: 677bf3b84c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のんのーー | 作成日時:2017年10月15日 20時

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