79話 ページ32
その様子を見てモンゴメリはパァーッと笑顔を見せた
「すごいすごい！軽業師みたい！もっと見たいわ！」
にしても疾いな
速度だけを見るなら芥川と対等かそれ以上……
惘乎してたら即座に終わりだ
「何て力強くて便利な異能なんでしょう。さぞ
幼少から皆にちやほやされたに違いないわ」
「……」
「貴方、元孤児なのですってね。私も孤児育ちなの。とても寒い所よ。凍ったみた」
「悪いけど」
「……？」
「生憎乍ら僕は君じゃない。そして亦、君も僕じゃない。比較するのは間違ってる」
「ッ……」
今此処に立っているのが敦だったら最後まで話を聞いていたんだろう
私だって君みたいにしたいけど、私には孤児だなんて経験は無いから気持ちなんて判らないし、何と答えるべきか判らない
原作の台詞を一語一句間違えずになど難しい事で、覚えてる所と覚えていない所の差が激しい
それに
思ってない事を云ったって伝わるものも伝わらない
「……何故貴方なの？なぜあたしではないの？不公平よ、貴方もあたしの気持ちを思い知るべきだわっ、この部屋の中で永遠にねッ！！」
本当、何で私なんだろうか
もっと相応しい人間が居ただろうに、何故……
不公平で理不尽なのは世の常ってか
「はぁ……」
機会はいつでも存在するのに、君はまだ？
心の中で愚痴を漏らして気持ちを切り替え床を蹴る
側にあった箱をアンの方に向けて力一杯投げ、その隙を狙って鍵を手にする
「！」
「よしっ」
「っ少年！危ないっ！！」
「え？」
ほらね
機会はいつでも存在する
それが若し、今だとするなら
もう良いんじゃないかな
変形した鍵が首に向かって来るのがとても遅く見えた
そっと力を抜いて目を閉じようとしたら
「っ！？」
「あら、大事な鍵をこんな風に扱って。孤児院の先生に叱られるわ」
首が自分の意志とは関係なくそれを避けて、何処かに放った。それをモンゴメリが拾う
首辺りを触ればぬるっとした生温い物を感じた
別に掻っ切られるってのも良かったのにさ
避けやがったな、敦
「鍵をドアで開けたら勝ちじゃあないのか！」
「そうよ、開けられればね。こんな鍵をどう使うのか、あたしにも見当がつかないけど」
何かもう、その鍵はさ、玩具で出来てるんじゃないの？
「あら、考え事だなんて随分余裕があるのね」
取り敢えず、敦と対面する日が来たら一発殴らせろ
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銀色ミカン(プロフ) - 1話から一気見しちゃいました！面白いです！更新待ってます。頑張ってください！ (2017年12月17日 2時) (
レス) id: c55513f974 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - お待ちしておりました！おかえりなさい！ (2017年11月14日 0時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
芋娘＠悪の伝道師?ウリエル?(プロフ) - ﾌｧｯ!?オーストラリア！？あらまー…お気を付けて！！ (2017年10月31日 14時) (レス) id: a51cded6e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - オーストラリア！！！羨ましい…！楽しんで下さい！！！ (2017年10月30日 22時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
ロイゼ@魔法契約民(プロフ) - いってらー、です！ 楽しんできて下さいね(^^*) (2017年10月30日 16時) (レス) id: 677bf3b84c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんのーー
| 作成日時：2017年10月15日 20時
