坂の上の教室で…

雫が二粒 ページ3

Aside

黒峰愛夢が、此処Ｅ組にやってきたのは、１ヶ月ほど前の事。


最初に思ったのは「うわ、コイツ黒峰財閥の奴じゃん。面倒臭い」だった。


関わりたくないなァ、とか思ってたんだけど…ね。


―――回想―――――――――――

愛「Aちゃん♪ちょ〜っとお話があるからぁ、校舎裏までぇ、来てくれなぁい？」


貴「良いですよ、黒峰さん」


愛「愛夢ちゃん、が良いなぁ。お友達…だもんね？」


其の笑顔が気持ち悪い。絶対なんか企んでますよねぇ、


貴「黒峰さんでご勘弁を。お父様に宜しくお伝え下さい。」


in校舎裏


愛「…アンタ、ムカつく。ちょっと顔が良いからってカルマくんと仲良くして…
だからサヨナラ。アンタには裏切り者になってもらう。」


ズシャッ


黒峰愛夢は自分の腕にナイフを刺した。


愛「キャアァァァァァ！！！」


カッターキャーねぇ、古典的な。


陽「愛夢！？」


茅「愛夢ちゃん！如何したの！？」


叫び声に気付いたＥ組の連中が続々と向かってくる。


愛「うっ…Aちゃんがぁ…愛夢はムカつくからぁって…ナイフで…グスン…腕を
刺してきて…カルマくぅん…痛いよぉ」


貴「はい？証拠が無いじゃん。」


杉「足元に落ちてるナイフは何だよ！水野がやったんだろ！謝れよ！」


状況判断しようよ…全くもう


貴「私は契約上君たちを傷つけることは出来ない。其れに私がやるんなら
もっと徹底的に潰すよ」


愛「愛夢刺されたもん！」


カ「ホントに最低。見損なったよ、水野。」


嗚呼、こりゃアウトだ。カルマはこれまで私の事Aって呼んでたのにね。


貴「はあ、やっぱり頭悪いんだね、君たちは。此れで警察に持ち込んだら
証拠不十分で処分されるよ。まあ、其処の財閥さんには出来ないだろうけど」


そんなことしたらアンタが犯人って分かっちゃうし。


貴「裏切り者って決めつけたいなら勝手にどうぞ。私は構わない。」


殺「Aさん！愛夢さんに謝りなさい！自分の非を認めることも大事です！」


私は五月蝿いと一言云って、蛸の触手を斬り落とした。５本。


貴「ふふふ、教師失格だね。標的(ターゲット)」


――――――――
此れが裏切りの原因。別に辛くは無いの。


もともと思い入れがあった訳では無いもの。









私は、切り捨てたんだ。あいつ等を

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