ラグナロク・パストラル ページ37
『...お前だけか？他のシャムロックはどうしたよ？』
道中スメラギを退け、ラスボスの部屋に到着した俺達。そこにはセブンがたった一人、立ち尽くしていた。
「みんなもうやられちゃったよ。本当に強かったの。...でも私が倒したの。ここのラスボスを」
「...え？なんだって！？」
キリトが思わず聞き返す。当然だろう。彼女のスキルレベルでは到底倒せる相手じゃないから。キリトがそれを問いかけると...
「キリト君A君。前に言ってなかったかしら？このエリア限定のOSSの引き継ぎ方があるって」
！まさか...！
「それは元の使い手が使えなくなっちゃう代わりに引き継いだ相手はそのスキルの熟練度も引き継げるというパターンなの。」
『そうか、シャムロックやクラスタがもつその羽飾り...それは、スヴァルトエリア限定のレアアイテム...!』
「映像や音声の通信手段として使えると同時に...」
俺とAの言葉にセブンも頷く。
「そう。スヴァルトエリア内限定で離れた場所にいるプレイヤーにでもOSSを引き継がせることができるの」
なんて事だ...！
「そして今まさに、私は倒れた皆の力を集め、ラスボスに一人立ち向かい、倒したわけ」
そんなのって...！
「壮大な実験！題して『ラグナロク・パストラル』とでも名付けようかな？どう？」
「ラグナロク...北欧神話の『神々の黄昏』か？」
キリトの言葉にセブンは首を横に振る。
「『神々の時代』よ、キリト君。私の実験の成功はネットワーク社会の新たななる一歩になるの」
セブン、こいつはー！俺は思わず睨みつけるが、彼女は悪びれもなく実験の成功を語っている。すると−、ﾊﾞﾁﾝ！
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作者名：闇月 | 作成日時：2023年11月12日 17時
