早すぎる再会 ページ30
『...で?俺たちを露骨に引き止めて、どうしたんだよ?』
「いやなに。店の前からお前らのことを見ているらしき少女がいてな。あの子だよ」
新たな島の攻略会議の後、準備のためにエギルに引き止められた俺たちは何故引き止めたのかを問いただしていた。
「おおっ!工房の中に喫茶店があるなんて、珍しいわね!」
おや、誰かの声がする。エギルの言っていた、俺達をずっと見ていた奴のだろう。
「何だこの子?...どこかで見た気が...」
何だ?最近、エギルの記憶に残るようなやつなんて...
「マスター、キリト君とA君って知らない?どっちもスプリガンの子なんだけど...」
俺達の名前を気安く呼ぶとは...なんと図々しい。
『...呼んだか?って、嘘だろ!?』
「えっ...セブンじゃないか!?」
あー、通りで俺達の名前知ってる割には過去に無知だからな。名乗っただけのセブンなら合点がいく。
「ああ、やっと見つけた!あなたの事を探してたのよ!」
おいおい...そんなことってありかよ...
「さ、探してたって...君一人でこんな所に来て大丈夫なのか?シャムロックのお付きの奴らは...」
...この流れからしてどう考えてもいないだろ。
「ううん、今日は一人で来たんだ。二人に会うためにね」
それ見た事か。
ーーーーーーーーーーーー
クエストクリアの直後、ダンジョンに『奴』が駆け込んできた。
「貴様ら...」
『おお、スメラギ...で合ってたか?残念だったな?このクエストは俺達がクリアした』
俺の煽りに奴は少し苛立ちを見せたが、すぐに思い直し言った。
「ふっ...ところでそこの貴様、最近注目のトレジャーハンター...確かフィリアとか言ったな?」
『だからどうした?俺の仲間に手出ししないでもらおうか?』
これが、俺たちとシャムロックによる戦いの始まりだった。
OSS紹介(ほぼエクストラスキル専用技のリメイク)→←番外編:キリトの変態録
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:闇月 | 作成日時:2023年11月12日 17時