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世界樹と決意 ページ17

Aside

しまった。完全にタイミングを失った。ログインのタイミングを間違え、悲しみに暮れるリーファを目撃してしまったからだ。一応隠れはしたが、どこまで持つか...
「A君。そろそろ出てきたらどうだい?」
『あうっ!?』
「えっ」
思わず変な声が出てしまったが、こうなった以上、仕方が無い。
『わ、悪い。聞くつもりはなかったんだ』
「いいよ。気を使ってくれたんでしょ?」
そう言われても、俺の後悔の念はやまない。
『...すまない』
「いいんだって!」
罪悪感を引きずりながら、外へ出るとー
『おぉ!』
巨大なアルン市街とそれすらも凌駕する巨大な世界樹が俺たちを出迎えた。
『でっけー...』
思わず、子供のような感想が漏れてしまう。それほどにまで巨大だったのだ。仕方が無い。
ーーーーーーーーーーーーーー
『あっ、バカっ...!』
キリトの奴、早まりやがって...!俺も急いで上昇するが、奴はロケットのようにぐんぐん加速していく。いそがなければ。俺もその後を追うかのように大砲並みの加速する。...やばい、リーファ置いて来たかも。
『やめろ!早まるな!』
「そこから上へはいけないんだよ!」
俺たちが必死に説得するが、間に合わない。彼は天を裂かんばかりの勢いで、障壁に激突した。
彼は頭を軽く振って再度突撃する。
『やめろ!落ち着くんだ!』
俺たちが止めるのも聞かず、剣に手をかけたその時、
「...カード...?」
空から銀色のカードが落ちてきた。間違いない。アニメで散々見てきたシステムのアクセスコードだ。
『...キリト。グランドクエストへ行ってくれ。俺は少し用事がある。』
「...分かった」
俺はそう言って、一足先に急降下を始めた。

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作者名:闇月 | 作成日時:2023年11月12日 17時

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