双剣士のプライド ページ15
「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
現在、俺達はルグルー回廊を疾走していた。その風圧でたまらずリーファが悲鳴を上げるが、気にしてる場合ではない。
『遅いぞキリト!ペース上げろ!』
「無茶言うな!これで全速力だ!」
立ちふさがるモンスターを蹴散らし、外に出た。
「寿命が縮んだわよ!」
「ははは、時間短縮になっただろ?」
キリトはそう笑って答えるが、リーファはまださっきの恐怖が消えないようだ。肩で息をしている。
『言い合ってる場合か?...早く行くぞ。』
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「俺の攻撃に30秒耐えきったら信じてやらなくもない」
この状況に半ば呆れつつ、周りを見つめる。空中には大部隊。...あと俺を睨む指揮官。さすがに隠密スキルでの接近&煽りはまずかったか(一応護衛という立ち位置)。取り敢えずキリト目掛けて相棒のムーンスプラッシャーを投げつける。
『使え!...最も、お前には必要無いかもしれないが。』
いつの間に奪ったのか、彼の左手にはリーファの剣が握られている。当然といえば当然だが、当の本人は半ば混乱しながら自分の左腰とキリトの左手を何度も見返している。
「30秒と言わず、決着をつけるまでにしないか?」
「いいだろう。好きにしろ。」
二人は互いに剣を構え、斬り掛かった。
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当然といえば当然だが、やはり勝った。更に、MMOストリームで「伝説の戦い」と言う企画に出すために映像も録画した。これで完璧だ。...さて、現在は大部隊を撤退させ、裏切り者を追放。グランドクエストの同行を頼んでいたところである。
『...そうだ、キリト!』
「...仕方ないな。」
俺達は互いに自分の所持金をオブジェクト化させ、「資金の足しにしてくれ」と二領主に渡す。
「...いいのか?」
「構わん。俺に取っちゃ宝の持ち腐れだ。」
その後、俺達は氷雪の国へ落とされるのだが...それはまた別のお話。
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作者名:闇月 | 作成日時:2023年11月12日 17時