サイドストーリー:聖騎士ヒースクリフ ページ31
「どれ。私もそろそろ潮時かな。」
「?どうしたのヒースクリフ。」
神聖剣ヒースクリフ。それが今の俺、キリトの姿だ。一斉コンバートを行う二十八日まであと5日。俺は2週間前にこのアカウントでログインし、リーファ達のパーティに入った。何故これを選んだかって?そんな事単純だ。俺自身のアカウント以外で、最も戦力を発揮できるのがこれだからだ。
神聖剣はいわば刃の付いた盾を持った剣士である。だからこのアバターが最も手っ取り早く、信頼を得やすい。しかしそろそろ去った方がいい。直前で別れれば怪しまれる可能性もある。
「私はあくまでソロだ。だが君たちを見て、協力したくなった。それだけだ。ー勝手な真似を許してくれ。」
「いいのよ、そんなこと。」
「そうかーありがとう。礼を言うぞ。では、さらばだ。」
そう言うと俺は羽を広げ、漆黒の空へ飛び立った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「しっかし、まさかその後キリトとしてログインした初日に出会ってしまうとはねぇ。」
ここはスプリガン領の一角。俺はライトバリアを開放した後、ここでAと愚痴っていた。
「あはは...てか今更だけど、アスナはどうした?」
「いやなに。現実側でエギル達とサーバーに干渉しようと試みているらしい。」
「おいおい...大丈夫かよ?」
「アミュスフィアだからなぁ...流石に死ぬことはないだろう。」
その日、俺たちはALOで一夜を明かした。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:闇月 | 作成日時:2023年10月6日 22時