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逃走 ページ25
光剣KAGEMITSUを振り、武器庫の壁を撃ち破る。
「なんとか脱出できたぞ...！しかし、おかしいな。ここは他種族の領地だ。俺は攻撃ができないはずなのに...それに領主館の厳戒態勢、俺が脱出しただけにしては慌ただしすぎる。...とにかく今は脱出を優先しよう。」そう独白し、走り出す。メイジ達が空へ向けて詠唱する姿が確認できた。空はまずい。接近する敵部隊を雷属性ソードスキルで麻痺させ、出口へ向かう。
そしてようやく出口の一歩前まで来たとき、
「そこまでよ！」
彼女がいた。ようやくここまで来たのに。俺は皆を助けるためにここまで来たのに。
「...け。」
「え？」
「そこをどけって言ってるんだ！」
いつしか俺はそう口走っていた。衝動のままに斬りかかる。リーファは想定通り、防ごうと剣を構えた。そうは行かない。スタンバレットを装填し、武装完全支配術の開放と共に叩き込んだ。
「なん...で...」
「じゃあな。...次あったときには敵同士だぜ。」
そう言うと、俺は夜空の剣で固く閉ざされた出口を破壊し、全速力で飛び出した。
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作者名：闇月 | 作成日時：2023年10月6日 22時
