◆18話 ページ23
すると、途端に教室がざわつき始めた。
私のいる場所からはほとんど見えないが、誰が来たのだろうか。
「誰が来たのかな?A、見える?」
『いや、見えないけど……足が2人分あるような……?』
りなが背伸びをしながらドアを見ていたが、やはり見えないようで、諦めていた。
「この学校に有名人とかいたの?」
「ここで有名な人と言えば……サッカー部、じゃないか?」
『え、サッカー部?』
ナニソレ初耳。羊くんそんなこと言ってなかったよ?
「あぁ。ここのサッカー部はとにかく強くて、U-20日本代表の選手や、海外選手もいるんだ。」
羊くん、あと乙夜先輩と烏先輩はそんな凄いとこにいたのか……。
『うぇー、凄いな。てか、蘭世詳しいね。』
「俺もサッカー部だからな。中等部からずっと。」
『え、マジで?』
「マジ、マジ。」
再び初耳。でも、ちょっとぽいかもしれない。
そして3人で話しているうちに、私たちはあることを忘れてしまっていたのだ。
そう、このクラスへの謎の訪問者のコトである!!
でも正直、もう別に来たのが誰かとかどうでも良いかな〜と思っていたのだが、そんな悠長なことを言っていられたのはサッカー部(仮)の2人が第一声を発するまでだった。
「ここ、1年の教室だよな?“瀬川りな”と、“美園A”って奴いる?」
え、なに怖。てか何で隣のりなはそんな何にも考えてなさそうな顔をしているんだ。
『何で私たち呼ばれてんの?』
「安心して♡Aへの告白は私が全部断ってあげるよ?」
『駄目だ、会話が成立しない。』
サッカー部(仮)が呼んでいるのが私たちだと知り、さっきまでざわざわとしていたクラスメイトたちは一気に静かになった。
えぇ……行かなきゃ行けない感じ……?
やだぁ……怖い……。
「?どしたのA、行くよ。」
『なんでそんな果敢なん?』
りなは全く怖くなさそうだったので、りなを盾にし、蘭世にも着いて来てもらい、ドアの方へ向かった。
ようやく2人の顔が見えるところまで来たため、りなの後ろからチラッと顔を見てみる。
え、美人とオレンジ頭……??
そしてどちらもビジュが良い……。
私が2人の顔を見て驚いていると、いきなり前を歩いていたりなが大きな声をあげた。
「えっ!?豹馬くんと錬介くんじゃん!!!」
え、この人たち知ってるの…?いや、そういえばこの子正ヒロインだったわ。いつどこでビジュが良い人たちと出会ってても違和感ないわ。
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号哭。 - れーとさん» りなちゃんについてコメントしていただけて嬉しいです!!ありがとうございます! (1月17日 21時) (レス) id: 07f289d1de (このIDを非表示/違反報告)
号哭。 - あさん» コメントありがとうございます!頑張ります!! (1月17日 21時) (レス) id: 07f289d1de (このIDを非表示/違反報告)
れーと - りなちゃんしか勝たん (12月28日 20時) (レス) @page43 id: 52d6184189 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - ファイトです🔥 (11月15日 14時) (レス) @page41 id: c33439ae2b (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 号哭。さん» いいですよ!ありがとうございます✨ (9月8日 8時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:号哭。 | 作成日時:2023年2月1日 2時