理想の女 ページ36
チッチッチッと
壁に掛けてある時計の針の音しか聞こえない
見つめ合ったまま
ただその音だけを聞いていた
チッチッチッ・・・
どれだけその音を聞き続けても
チャンミンさんは
言葉を出せないようだった
「なんて顔してるんですか(笑)・・・もう解放してあげますよ」
無理やり笑ったけど
これは本音。
解放、してあげたかった
私から解放して
もう自由にしてあげたい。
きっともうすぐ「うん」って言うだろう
「わかった」と言って
この部屋から去って行くだろう
そう覚悟した時
チャンミンさんが言った
「イヤだ。」
・・・・・・・・・・
「・・・なに言ってるんですか・・・もうお互い自由になりましょう」
「イヤだ」
「なんで？チャンミンさん幸せじゃないじゃないですか」
「・・・・・」
「もう私、決めたんです」
「イヤだ。」と言われて一瞬揺らいだけど
分かったんだ
「イヤだ。」と言った声は
私と別れたくないからじゃなくて
自分がいなくなったら、私はどうなってしまうんだろうって
そんな心配からの「イヤだ」だった
自分の気持ち隠して
私のことを思って言ってくれたんですね
私はそんなにも
無理させていたんですね
でも私には分かるんです
「イヤだ。」の言葉の裏に隠された
本当の気持ち。
チャンミンさんのこと大好きだから
分かってしまうんです。
「私の言うことなんでも聞くって約束したじゃないですか。
だから別れてください。」
≪今相手が何を望んでいるのかを聞かずに分かってあげられるのが理想だよね。≫
最後ぐらい
理想の女になりたかった
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kazue(プロフ) - やはり、「約束」好きです。感想やコメントなどなかなか書けないのですが、ジュエルさんの作品は、いつも心が温かくなります。また、次の作品も楽しみに待っています。 (2022年5月7日 20時) (
レス) @page49 id: e5316ec817 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - はじめまして。偶然ジュエルさんの小説と出会い、すっかりハマってしまいました。私、本当に楽しく読んでます。頑張ってくださいね！ (2018年7月10日 15時) (レス) id: 6b32b35abd (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - はじめまして、感情移入が激しく泣きながら読みまして、思わず書き込みさせていただきました。ここ数日他の更新が50以上たまってる中約束ばかりずーっとひたすら読んでいます。今頃？って思われてるかもしれません、すみません！ひとまず最後まで拝見させて頂きます！ (2017年2月20日 0時) (レス) id: fd6a55df88 (このIDを非表示/違反報告)
ブッチ - ジュエル様 お元気でお過ごしですか？ 今日朝から家事もせずにまたまたこの『ユニバラブ』を読み返してしまいました。 このお話本当に好きなんですよね。最初からの好きな章を読んだ後にユニバラブを読み返すのが流れみたいになってます。よし！ 現実に戻りま〜す！ (2015年10月9日 9時) (レス) id: f16cbb7366 (このIDを非表示/違反報告)
ナオミ(プロフ) - ジュエルさん、初めまして。最近、この作品を読んでハマっちゃいました。とてもステキなお話で私の頭の中が妄想でいっぱいです。続き楽しみにしています。 (2015年8月2日 14時) (レス) id: a80943f6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュエル
| 作成日時：2015年3月23日 0時
