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堕落の見本 ページ8

この男には気遣うという脳みそがないんだろうか。ストーカーに白衣を盗まれ恐怖に怯えるか弱い乙女の図が出来上がっているというのに、何も感じないんだろうか。



「てか警察と知り合いって、やっぱり坂田さん、
常習的に犯罪に手を染めてるんですか?」

「やっぱりって何だ」

「まあ旦那は四捨五入したら犯罪者ですからねィ。
こっちもいつ逮捕に踏み切ろうかってとこでィ」

「テメェら一旦黙れ」




まあ、この人と警察の馴れ初めなどに興味は
ないのだ。ひとまずの問題は_____、





「・・あの、危険があるかもってことは、
Aさんに警護をつけてもらえるんですよね?」

「それだ助手!!」




ナイス!私が言いたかったのはそれである。
さすがに野蛮な真選組といえど、一般市民の安全は
しっかり守ってくれるはずだ。

確信をもって答えを待っていれば、





「あー、そのことですが、生憎と今うちじゃ
でっけェ案件を抱えてましてね。護衛に当てる人員がいねーんですよ」


「・・・・はい?」



悪びれることなく言い切る破壊王子に
逆に拍手を送りたい気分だ。



「つまり大人しく襲われろと?」

「大丈夫でさァ。たった今、人員ができたんで」


「・・ん?」



頭が追いつかず、小首を傾げた私をよそに、
破壊王子はマイペースに指をさす。
その指が示す人物が、たった今増えたという
私の護衛人員を示しているらしい。

嫌な予感は的中した。指の向く先には
銀髪天パの不法侵入者。





「ーーーは?俺?」

「ご明察。旦那、あんたを鹿島Aさんの護衛に
任命します」

「「いや待てぇぇえ!!」」



重なった声は私と坂田さんのものである。



「いやだめでしょ!!」

「なぜです?あんただって見知った相手の方が
安心じゃねェですか?」

「だって彼は一般人でしょ!?
護衛っていうか盾!?」

「そこんとこは問題ねーですよ。この人ァ腕だけは
信頼できるんでィ」

「腕だけってどういうことかな沖田クン」



「・・・腕が立つ!?」



隣の助手も同じ心境らしい。
訝しげな表情で坂田さんを見つめている。

いやだって信じられないでしょうがこれは。

どこをどう観察しても歴戦の戦士には見えない。
だって堕落を絵に描いたような男ではないか。



「お前今失礼なこと考えてんだろ」

「お、またもやご明察」

「うるせーよ!」




「やらねーぞ俺は!」と坂田さん。
破壊王子はその剣幕を前に余裕綽々である。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年3月31日 12時

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