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運がいいのか悪いのか ページ30

ー桂サイドー





「ーーーいらっしゃいませ!」




Aが、一件から解放されて1ヶ月。

とある小さな居酒屋で、生き生きと声を
はりあげるその女を、俺は眺めていた。

忙しく動き回るそいつは、汗を垂らし
ジョッキを運び回る。やっと一段落ついたのか
小さく息をついてキッチンへと戻ってきた。





「・・板についてきたな」

「もう1ヶ月よ?さすがに慣れる」




カウンターと向かい合った形のキッチンからは
料理の音がせわしく鳴り響いており、Aの
声を心地よく聞くことは叶わず。





「それより小太郎、ここ一応居酒屋だよ?
一杯くらいお酒飲んだら?いつも水ばっか
飲んで。女子みたい」


「己を律し、それでいて我が道を失わないのが
侍だ。そんな記憶破壊兵器など飲めるか」

「どんな思考回路してるのよ」




まったくもう、と小さく苦笑をもらしたそいつ

何となく、ここ最近毎日通うようになってしまった俺に、少しばかり呆れているのだろう。



ーーーだが、通いたくなる理由というのも
また仕方ないことなのだ。







「Aちゃーん!こっちビールね!」
「今日も可愛いねェ!あ、こっちは芋焼酎!」


「あ、はい!」





照れながらも嬉しそうに対応する姿に
一抹の不安を抱いてしまうのだ。

もちろん客商売だ。男客に愛想よくするのは
致し方ないのだろうが・・、だがしかし、
こちらとしてはそれで納得できようものか。

・・・否。






「近頃はセクハラなどという破廉恥な行為も
はびこっている。気をつけろ」


「ふふ、このお店はそういうところじゃ
ないもの。平気よ」


「・・お前がそう楽観的だからこそ、
俺の心配が拭えないのだぞ」


「小太郎に心配されるようになるなんてね」





惚れた女を、少なくともソウイウ目で見ている
男がいるというだけで腹が立つものだ。
口説かれるなんてことがあれば、それはもう、
相手をアレしてコレしてやることになる。

・・と、密かに眉をひそめていたところ、



















「ーーーいいじゃんよ!連絡先だけ、」

「ダメですよ。ごめんなさいね」
「バレねーようにすりゃ平気だって」






早速お決まり展開をみせるそいつは、
運がいいのか悪いのか。

濁された理由→←たくましい



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設定タグ:銀魂 , 桂小太郎 , 攘夷   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - さざんかさん» 読んでくださり、ありがとうございます!かなり前に書かせていただいたものなので、今も読んでくださる方がいて嬉しいです! (2022年12月29日 9時) (レス) id: e568b5485d (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 更新お疲れ様でした。投稿してくれてありがとうございました。本編でも、特に番外編でも涙を流してしまいました。とても素敵で感動的で、桂小太郎がさらに好きになりました。出会えてよかったと思える作品です。 (2022年12月11日 4時) (レス) @page44 id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 亜麻音さん» ありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです!! (2021年8月5日 20時) (レス) id: 226626a196 (このIDを非表示/違反報告)
亜麻音 - 私ズラ大好きなんで、この話見つけたとき凄く嬉しかったです!素敵なお話をありがとうございました。 (2021年8月5日 15時) (レス) id: 0cca164e31 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます!確かに桂さんオチ少ないですよね…!私も書いててとても楽しかったので、また書かせていただきます! (2018年3月13日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年4月11日 0時

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