これから ページ28
「故郷に帰るか」
「・・・え?いや、それはちょっと」
まず第一に、見合いをセッティングしてくれた
親戚に顔を合わせにくいということ。
そして何より、
(ーーー小太郎に会えなくなるし)
せっかく再会したというのに、また遠く離れて
しまうなんてあんまりじゃないだろうか。
結局そんな私情が一番上に来るのだけれど
こんな人が多いところで公言することでも
ないだろう。そんなこんなで悩んだ結果____
「・・できれば、歌舞伎町に住みたいかな」
そう、つぶやいていた。
短期間だけれど、この街で過ごしてみて。
何だかこの自由奔放なところにひどく惹かれて
しまったのだ。
ちゃうど初夏に差し掛かるだろうこの季節
きっと桜に続いて、綺麗な青葉が見られる。
「いいんじゃないか」
静かに同調してくれた小太郎は、「ただし、」
と、どうやら注意事項がつくらしい。
「ーーー万事屋に住むことは許さんぞ」
有無を言わさぬ口調。やけに真剣にそんなこと
を言うものだから笑ってしまう。
「しないよ、そんなこと。迷惑だろうし」
今回万事屋さんが協力してくれたのは、
小太郎の依頼があってこそだったらしいし。
それが解消された今、この人たちが食い口を
置いておく理由がないではないか。
「旧友とはいえ、この胡散臭い男のそばに
置いておくというのは、少し気がひける」
「おいヅラ、喧嘩売ってんのかよ」
「侍はそんなくだらん物を売ったりはせんさ」
どうやら、小太郎達の攘夷グループにも、
小さいながら隠れ家なんてものが存在するらしく、その住所を記載した紙をもらい、ひとまず
今日はお開きとなった。
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シュシュ☆☆(プロフ) - さざんかさん» 読んでくださり、ありがとうございます!かなり前に書かせていただいたものなので、今も読んでくださる方がいて嬉しいです! (2022年12月29日 9時) (レス) id: e568b5485d (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 更新お疲れ様でした。投稿してくれてありがとうございました。本編でも、特に番外編でも涙を流してしまいました。とても素敵で感動的で、桂小太郎がさらに好きになりました。出会えてよかったと思える作品です。 (2022年12月11日 4時) (レス) @page44 id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 亜麻音さん» ありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです!! (2021年8月5日 20時) (レス) id: 226626a196 (このIDを非表示/違反報告)
亜麻音 - 私ズラ大好きなんで、この話見つけたとき凄く嬉しかったです!素敵なお話をありがとうございました。 (2021年8月5日 15時) (レス) id: 0cca164e31 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます!確かに桂さんオチ少ないですよね…!私も書いててとても楽しかったので、また書かせていただきます! (2018年3月13日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年4月11日 0時