【銀魂】恋い者

エピローグ ページ28

「ーーーで、地球が遠去かっちゃうケド
本当にいいの？戻るなら今だヨ」


「しつこい男は嫌われるよ」




静かな駆動音。ーーゆっくりと持ち上がる船艦

・・私は、２度目となる地球との別れを
迎えていた。



やはり激しく揺れる機体。まだ慣れていない私
の体を支えるのは、神威の腕で。







「ーーー私は、あんたについていくって
決めたの。悪いかこの野郎」






強気で言い切った私に、そいつは感情のない
笑みを浮かべて。・・でも、今日ばかりは









(ーーーちょっと、嬉しそう？)







だったりとか。
・・なんて。私の思い込みかもだけど。









．









きたばかりのときは、目新しいものばかりだった宇宙は、今や見慣れたものとなった。

ーーそして同時に


飼われ飼う関係は、今や焦がれ焦がれられる
関係へとなったのだ。









「ーーーー・・私、あんたのこと好きだわ」





こんなことを素直に言うのは、普段ならば
こっぱずかしいことだけれど、

ーー今は、・・すんなりと口から
出てきたのだった。








「ーーー俺も」





そいつも、今は素直に、そう返してきた。









・・もう既に、窓の外には宇宙が広がっている

その空間を眺めながら、これから待ち受ける
無限の宇宙を前に、まずは景気付けとばかりに



どちらからともなく、二つの唇が、重なった。





fin.

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