【銀魂】オトコ×オンナ

不干渉すぎ ページ33

「ーーーあれ？どうしたんですかそれ」



デートを終えた翌日。
そんな声をかけてきたのは、部下である

そいつの目線が、私の首元に行っていることに
多少の気恥ずかしさを覚える。





「あー、・・まあちょっとね」

「突然オシャレしだすなんて、沖田さんと
何か進展があったんですか！？」

「いや何でそうなる！」





やはりこれまで何もしなかったのが災いしてか
こんな小さな変化でも周りからすれば
異常事態らしい。


言葉はかけてこずとも、職場の役人たちの目が
首元で光るネックレスに止まっている。







「・・・そりゃ私だって女だからね。
たまにはこれくらいするよ」







とりあえず、変に詰めてくる部下の追求には
そんな言い訳を紡いだ








「順調そうで何よりですね！」


「・・・腹を切れ」
「え」





アホヅラでからかってくる部下に
切腹通達を下し、仕事に戻る。



多数ある書面の中には、ーーやはり沖田総悟の
文字もチラホラと見えて。

それがやはりそいつの所業についてのもので
あることにため息と苦笑をもらしつつ、









(・・・順調、なのかね)






ふと、部下の言葉が引っかかった。

何せ世間一般の恋道とは違うのだから
まいってしまう。比較対象がないのだ

おまけに、お互いこれまでの
恋愛経験というものもゼロ。







(ーーーそういや、昨日もあれきりだったな)




ネックレスを買ってもらったあとは、
ショッピングモールを出て、夕飯を食べて

ーーそのまま、家まで送ってもらって。
それで終わり。普通に別れた。







普通のカップルならば、・・もしかしたら
帰り際にキスを残すなんていう粋な真似を
するかもしれない。

・・それはなくとも、最低限としてデート中に
手を繋ぐかもしれない。



そんなものが、沖田との間にあるかというと
ないと答えるのが正しい。






もちろんそんなものを私は進んで望むという
わけではないが______









(・・ーーー何か私たちって、)




不干渉過ぎじゃない・・・？

ドッグフード→←人間の女

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す