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選択肢 ページ18

初めて感じる、
そいつのダイレクトなぬくもり。

ーーあぁ、これが沖田の体温か、と
変な感覚が湧き上がってくる。






「テメェがバカかって?」




耳元に落とされた声が、少しかすれを含んだ
ものであったことに、ーーただそれだけにも
胸を高鳴らせながら先を待つ。








「バカだな」
「ストレートすぎて清々しいわ!」




その先というのが、
ストレートな罵倒であることに喚く。






「バカ以外の何でもねーよ、テメェは」

「っ、納得できません」




心なしか、回されたそいつの腕に力が
込められて、余計に密着度が上がった気がして







「・・まず、オフの日までお人好し発揮する
とこからして大馬鹿だ」

「は?」

「根っからの正義精神とか、
生きてて疲れねーかィ」

「いや、あの」
「上司いじってる方がよっぽど楽しいぜ」

「それには同感できません!!」




それに同感してしまっては、私が職場を
クビにされかねない。なんたって私の上に
立ってる部署長はかなりの曲者なのだから。







「ーーーまあでも」



そこで解放された体。空気の中に混じった
冷気がいつもより鋭く感じるのは、

ーーそいつの体温が離れたことに、少なからず
寂しさを感じていたからかもしれない。




・・そこでくるりと回転した体。
今日何度目かの視線が、交わった。






「ーーー俺はそんな生き方はごめんだが、
・・お前がやってんのは嫌いじゃねェ」

「・・ッ、な」





そんないい言葉の後に、「みてて面白ェしな」
なんて軽口を付け足したのだから台無しだ。

小さく苦笑する私を、沖田はじっと見つめて。








「・・・さっきの言葉が、本当にお前ェの
お人好しじゃないってんなら、

ーーー避けるんじゃーぞ」

「え?」




真剣味を帯びた口調と熱を持った瞳。

それが、ーーゆっくり距離を縮めていることに
気づいた。・・・・・え、







(ーーーま、まじでかァァア!!)




これは、たぶん、・・そういうことですよね









"さっきの言葉が本当にお人好しじゃ
ないってんなら"



"ーーー避けんじゃねーぞ"



















目を瞑るしか、ーー私に選択肢はなかった。

主導権→←バカか



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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 警察   
作品ジャンル:アニメ
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ゆきふく(プロフ) - 心臓バックバクでした……ありがとうございます……!!!! (3月28日 2時) (レス) @page49 id: c898271006 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 槊さん» ありがとうございます!楽しんでいただけたいれば、嬉しい限りでございます!最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました! (2016年10月17日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとうございます!やっぱり沖田さんにはドキドキニヤニヤさせられますね…(*´ー`*)シアワセ シュシュさんの夢主ちゃんは本当キャラ濃くて可愛い子ばっかりで面白いです!そして毎回のツッコミ技凄いです(笑) (2016年10月17日 15時) (レス) id: e0258c611f (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - Fuさん» 嬉しいです!最後までお付き合いいただいて、本当にありがとうございました! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ボロネーゼさん» 本当ですか!本当に嬉しいです!楽しんでいただけていると知って安心しております!ありがとうございました! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年10月5日 19時

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