様子が違う ページ31
目が覚めたら、
真っ白な天井がみえて。
ツンとした消毒液の独特な匂いで、
ここが病院であることを自覚した。
「ーーーと、いうわけで、私は元気なので
帰りますサヨウナラ」
「いや待って陽月さん!?あなた重症よ!
元気なの心だけェェェ!」
こんな狭いとこにとじこめられるなんて
真っ平御免だ。
何とか先生の腕をくぐり抜けようと
もがいてみる
(ーーーどうやって顔合わせろっての)
土方さんは百歩譲って平気として、
総悟はどうするよ。
偉そうに強がって他人気取ってたくせに、
死にかけた時には、
"本当は恋人っていう関係に憧れてた"、とか。
「一生の不覚・・・・」
本人に向かって直接言ったわけでは
なかったけれど、それでも不覚は不覚
私的には、今あいつの顔は見れない。・・のに
.
.
「ーーーおうおう、随分元気じゃねェかィ。
先生困らせてねェで、さっさと診察終えやがれ
・・こちとらたっぷり話があんでィ」
すでに手遅れ。
柱にもたれかかり、怪しげに笑う男が一人。
「・・・アナタハ誰デスカ」
「テメェの愛しの沖田総悟様だ雌豚」
へたっくそな芝居はやめろ、と一蹴されて
しまった。・・この野郎。
ーーーー
ーー
ー
診察がおわり、医者が去って行くのと
入れ替わりに、総悟が顔を出した。
「おーい、まだ服着てる途中なんだけどー」
「そんなこと気にすんじゃねーや。俺とお前
の仲だろィ」
「デリカシーの問題だからね」
肩に少しかかった着流しを
上まで着直して、改めてそいつに向かい合う。
「・・・体調、どうなんでィ」
「まあ、ボチボチ。元気だし」
「だろうな」
「だろうなって何」
いつも通りの会話に少し安心すると共に、
総悟がいつもと違うことは、何と無くわかった
.
「ーーーで?話って何?」
できるだけ平静を装って、問うてみる。
「私だってお疲れなんだからね。
手短に・・ーーーッ、」
言い終える前に、総悟の顔が近づいて
・・私の唇が塞がれた。
「んっ、・・ッは」
何かを押し消すように私の下唇を噛み、
そのままついばむような小さな口づけが、
数度繰り返される。
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シュシュ(プロフ) - ばななんさん» いつも応援ありがとうございます!次作もご期待に添えるよう頑張ります!読んでくださりありがとうございました! (2016年1月30日 17時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ポキポキポッキーさん» コメントありがとうございます!最後までおつきあいいただき、本当にありがとうございました!何とかワールド収められました… (2016年1月30日 17時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ばななん(プロフ) - 完結おめでとうございます!いやー面白かったです!!常にニマニマしちゃってました((次作にもすぐ飛んでいきます!! (2016年1月30日 14時) (レス) id: 852c2f0098 (このIDを非表示/違反報告)
ポキポキポッキー(プロフ) - 完結おめでとうございます!シュシュさんワールド炸裂でしたね、お疲れ様です! (2016年1月29日 22時) (レス) id: 868fd10a3a (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - Lukaさん» コメントありがとうございます!そういってくださる読者様のおかげでございます!!目を通してくださり、ありがとうございました!これからも癒しにしていただけるようがんばります! (2016年1月29日 22時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年1月15日 6時