ヤンチャな生徒を止めるには (青) (ページ39)

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放課後にページ39

なんだか不安になってきた。

教室に来てみても、渡辺くんの姿は、なかったから。

もしかして、揶揄われたのかな…。

そう思っていると、教室の扉が勢いよく開いた。

そこには、息を切らせた渡辺くんの姿があった。

翔太「ごめん、Aちゃん。遅くなった。」

A「ううん、今来たばっかりだから。」

それから、今まで関わりが少なくなっていたのが

嘘のように、自然に話ができた。

A「よし、今日は、ここまでにしよっか。お疲れ様。外、暗いから気をつけて帰ってね。」

翔太「ねぇ…。」

A「ん？」

翔太「なんか…うーん…なんていうか…。」

翔太「俺さ…本気でAちゃんのことが好き。前、伝えたときから、なんか関わりずらくなって…。恥ずかしくなってさ…。想いを伝えたことなんか、今までなかったし…。関わりずらくなってさ、話す機会が減ったの、めっちゃ寂しかったし…もっと話したいって思ったり、Aちゃんが他の男と喋ってるの見て、正直めっちゃ…嫉妬も…したし…。」

翔太「ごめん、なんか重いよな…笑」

A「ううん、重くなんかない…。そんな真っ直ぐに想いを告げられたことなんて、今までなかったから、なんか……嬉しいよ…。」

翔太「その嬉しいは…今までなかったから嬉しいの？それとも…俺が言うから嬉しいの？」

A「渡辺くんが…言うからだよ…。」

翔太「え…まじか…え。パニックパニック…。」

翔太「えっと…じゃあAちゃんも俺の事が…」

A「待って！渡辺くんが卒業するまで、私たちは、先生と生徒の関係なの。それを覆すことは出来ないの。だから…もし卒業式の日に気持ちが変わってなかったら…もう一度伝えてくれないかな…。」

翔太「分かった…。明日の放課後も、待っててね。俺、古典出来ないから。」

この時は、気づいてなかったけど

渡辺くんの得意教科は、体育と古典だったみたい。

苦手だっていうのは嘘で、

私と話す口実が欲しかったらしい。

いやいや、そんなことより…。

私何言ってんだろう…。

告白したも同然…。

その相手は、生徒。

あの時は何も考えずに、ただ思いのまま言った。

つまり、私は……

渡辺くんのことが好きなんだ。