ヤンチャな生徒を止めるには (青) (ページ11)

今日:10 hit、昨日:4 hit、合計:107,155 hit

放課後3 ページ11

翔太「いいから、答えろって。」

A「うん……今日の１時間目の古典は、私にとって、初めて教える授業で、緊張してて……それで……みんなとは、距離が縮まった気がしてたから……きっと大丈夫って…きっと聞いてくれるって…でも、みんな、聞いてくれなくて……あぁ、私って年齢が、若くて、新任だから、なめられてるんだなって…そう思うと、辛くて……挙げ句の果てに、私の大好きな古典を
バカして……その後、怒鳴ってしまって……みんな、たぶん、古典の授業もっと嫌いになっちゃったし…渡辺くんを起こしてしまったし……」

私は、生徒に泣きながら何を言ってるのだろう…。

情け無いな…

翔太「お前、一応、国語の先生だろ？日本語、下手くそすぎかよ笑」

渡辺くんが、笑った。

その顔は、冷たい口調からは、

想像できないような、

可愛らしく、爽やかだった。

翔太「それに、お前、先生なのに、俺を起こしたことを反省するのか…笑。やっぱりアホだな笑」

A「そうじゃん…！起こして正解だった…」

翔太「明日、古典あるよな？」

A「うん……」

翔太「体育の後じゃん笑

．

．

．

俺、絶対寝てるから笑」

ヤンチャな生徒に弱みを握られた…

これから先、私は､このヤンチャな生徒、

　

渡辺翔太に、

振り回されながら、

1日1日を過ごしていくのだろう、と

この時から、なんとなく感じていた。