story (ページ2)

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ﾁｭﾝ…ﾁｭﾝﾁｭﾝ……

「…ｹﾎｯ、ん…ｺﾞﾎｯ…
……あさ、、おきなきゃ」

鳥のさえずりで目を覚ました彼は、自分の咳にはきづかないふりをしたままそろりとベットから降り

そのまま物音をたてないように、ゆっくりとキッチンへ向かった

両親に迷惑をかけてしまう負い目からか次第に彼は家中の家事をこなすようになっていた

それは両親と住んでいた家を高校進学を機に出て、幼馴染たちと暮らすようになってからも変わることは無かった

ｶﾁｯｶﾁｯ…ﾎﾞｯ

ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ…ｼﾞｭｰｼﾞｭｰ

慣れた手つきで料理をする彼の顔は少し青白く時折隠すような咳をこぼしていた

…ばれないようにしなきゃ

なんとか作り終え、あとはご飯をよそい味噌汁も沸かすだけとなった朝ごはんをよそに、彼は少し重い身体を動かし、バスルームへと向かった

ドラムの中でぐるぐると回る洗濯物をぼーっと見ていると、自分までぐるぐるとしてきて思わず床にしゃがみこんでしまった

貧血かなあ、、

ほんとやだ、こんな身体

…なんでこんなんで生きてんだろ

ﾋﾟｰｯﾋﾟｰｯﾋﾟｰｯ

「…あっ、せんたくもの…」

その音でハッとした彼は、考え込んでいた思考を振り払い、すくっと立ち上がり何も無かったかのように慣れた手つきで洗濯物を抱え、庭へと向かった