番外編 &ラジ ページ16
ｰｰｰｰｰｰ11年前 ラルティア城
父「A、明日は隣国タンバルンの夜会に行くが...
一緒に行くための用意は終わってるか？」
『はい！お父様！』
父「用意周到で偉いな、A」
そう言って、私の頭を優しく撫でてくれる。
『お父様、タンバルンには私より歳が上の王子がいるのよね？』
父「そうだよ。ラジ・シェナザード王子だ」
『どんな御方かしら？』
父「んーー(お馬鹿の噂もあるが)真っ直ぐな方なのではないかな」
＊・＊・＊・＊・＊
煌びやかな装飾と、色とりどりのドレス。
白い円形のテーブルクロスの上にはたくさんのお皿が並べられている。
(ここがシェナザード城...)
目に映るもの全てが新鮮で、齢8の好奇心旺盛な少女は
わくわくした気持ちを抑えられずにいた。
お父様の視野には入る範囲で 冒険を始める。
完全に注意不足で、
ドン！と同じ歳頃の少年とぶつかった。
ラ「む。誰だ」
『あ！す、すみません。わたくし、A・ミラシアと
申します。貴方のお名前は？』
ラ「わ、私を知らないのか！ラジ・シェナザードだ！」
『貴方がラジどのですか！！失礼しました！
お初にお目にかかります、ラジどの』
にこっと笑ってみせた。
ラ「花...」
『花？』
サ「花ではなく人ですよ、ラジ王子。
そちらの方はミラシア領のご令嬢です」
いかにも歳上で、いかにも側近のようなその大人の男の人は、サカキさんと言うらしい。
『ラジどの。私は今日初めてタンバルンに来たのですが...
タンバルンはどんな国なんですか？』
ラ「どんな！？ええっと だな......」
サ「知らないなら知らないと言えばいいのに(ﾎﾞｿ)」
ラ「じ、自分の目で見て確かめるのだ！」
『う...は、はい』
ずんずんと歩いてどこかへ行ってしまわれた。
サカキさんもこちらに一言、失礼しますと言って去った。
(少し話しただけだけれど、なんだか不思議な人ね。
私より歳上...にしては 私よりわがままそう)
苦笑いしながら、失礼な事を考えた。
いけない！と思い直す。
お父様の元へ戻ると、先程のラジ王子がヴァイオリンで優雅な音色を奏でていた。
大人達に囲まれ拍手され、ふふんと鼻を高くしているのが分かる。
私は楽器に疎いし、薬学がいちばん。
気が合わなそうな人だな とつくづく思った。
ラジ王子と会ったのはそれが最後だが、
大きくなるにつれてお馬鹿の噂は私の耳にも入ってきた。
(ま、きっと関わる事も もうないわよね！)
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Mizuna(プロフ) - 更新頑張って下さい！再開するまでお待ちしております！ (5月16日 11時) (
レス) id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
りち(プロフ) - 琥珀猫さん» 応援ありがとうございます！コメントまで下さる方貴重なのでとっても嬉しいです！頑張ります👊 (2023年2月13日 18時) (レス) id: 20e5e2012a (このIDを非表示/違反報告)
琥珀猫(プロフ) - 続編ありがとうございます！ 更新頑張ってください応援してます！ (2023年2月13日 14時) (レス) id: accff0f67d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りち | 作成日時：2023年2月13日 12時
