#105 セピアとオレンジ ページ11
オ「腰に提げる
ベルトみたいなのが欲しいかな」
『ふむふむ...どんな風に使いたいか決まってる？』
オ「主から貰ったコルク飾りとか、苦無とか
しまえるようなものがあると嬉しいねえ」
『あー...コルク飾り、今は鎖で腰に繋いでるもんね』
オ「そうそう」
2人で服屋に入店し、オビの好みも聞きながらベルトを
選ぶ。
(これ...オビに合いそう)
オビ、と名前を呼ぼうとしたら
じっ とひとつのものに釘付けの様子。
見つめる先は、私が合いそうと思ったものと同じもの。
『オビ。これが気に入った？』
オビは一瞬驚いた顔をして、ふっ と微笑んだ。
『はい、では目を瞑って手を出して』
オ「え？買うとこ見てたのに、なんでよ」
くつくつと笑いながらも、
きちんと私のお願い通りに目を瞑って右手を出すオビ。
オ(感触が...2つ？)
開けていいわ、と声をかけオビの反応を伺う。
オ「え...！いつの間に買ったんだい」
手には2人で見て選んだセピア色のベルトと、
黒に金の装飾がついたペン。
『インク買いに行った時、お店で一緒に買ったの。
それも、ぜひベルトにしまうものの候補にしてほしいな』
オ「ははは ありがとう」
赤く染まった空が、オビの顔をオレンジ色に照らした。
オ「じゃあ、次は俺の番だね。美味い飯屋！紹介するよ、
A嬢」
＊・＊・＊・＊・＊
「いらっしゃーい！！
2名様だね？好きなとこ座ってどーぞ〜」
外は気付けば真っ暗。
だというのに、太陽みたいな輝く笑顔で出迎えてくれる
お店のおじさん。
半屋外のテラス席に腰掛け、メニューを開く。
『わぁ...！美味しそうな料理がたくさん！』
オ「ここ、ほんと美味いよ。俺の行きつけの飯屋でさ」
『道理で、辛いものがいっぱいある訳だ』
オ「正解。
おっちゃん！いつものちょうだいよ！」
「おうよ！お、今日はお連れさんもいるんだね〜
そちらの嬢ちゃんはどうする？」
『あ、じゃあ私も同じのを』
はいよ〜、と足早に厨房へ向かって行った。
オ「メニュー見てないで良かったのかい？
しかも結構辛いやつだけど」
『私 嫌いな食べ物とか 食べれないものないから平気。
それに、普段甘いのをよく作るとは言え、
辛い食べ物もとっても好き！』
にひひっと無邪気な笑顔をしてみる。
オビの猫目も細く笑っている。
左手を組んで、頬杖をついた。
『店内に流れる音楽も、お店の空気感も
店員さんの笑顔も...どこをとっても素敵ね。ここ』
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Mizuna(プロフ) - 更新頑張って下さい！再開するまでお待ちしております！ (5月16日 11時) (
レス) id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
りち(プロフ) - 琥珀猫さん» 応援ありがとうございます！コメントまで下さる方貴重なのでとっても嬉しいです！頑張ります👊 (2023年2月13日 18時) (レス) id: 20e5e2012a (このIDを非表示/違反報告)
琥珀猫(プロフ) - 続編ありがとうございます！ 更新頑張ってください応援してます！ (2023年2月13日 14時) (レス) id: accff0f67d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りち | 作成日時：2023年2月13日 12時
