【赤髪の白雪姫】紅く色づく銀世界Ⅱ (ページ50)

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#98 贈り物をページ50

オ「A嬢は、
城下のどんなとこに行くのかい？」

『うんとね、オビと一緒で、美味しいご飯屋を探したり、あとは装飾屋を見たりとかかな』

オ「装飾屋...何か欲しいものでもあるの？」

『新しい耳飾りか、首飾りが欲しくて...って！これじゃ私の贈り物を探してるみたいじゃない』

オ「ははは！...実はそうだったりして」ﾎﾞｿ

オビは笑ったあとに小さな声で何か言っていたけど、
私は聞き取れなかった。

＊・＊・＊・＊・＊

『オビ何も言わないけど、ゼンへのお土産どう？』

オ「探してるよ。主が喜びそうなものないかなーってね」

『目星つけたの？』

オ「あの人...執務中に甘いものが食べたいってよく言うから、城で食べない感じのものがあるといいよねえ」

さすが。見てないようでよく見てるし、考えてないようでちゃんと考えてる。

『へぇ！ゼンそうなんだ。それじゃあこれからは、私も何か作ったらお裾分けに行こうかな』

オ「お！んじゃ俺の分もお願いしたいな、A嬢」

『もちろん！...それにしても、城で食べないものかぁ』

食べ物の話をしたら小腹が空いてきた。

『...聞こえた？』

オ「んー？何も？ところで、さっき露店あったけど行くかい？？」

『......っ！聞こえてるじゃない！ニヤニヤしすぎよ！』

お腹の虫が鳴ってしまった。

(さっき皆でご飯食べたばかりなのに...これじゃ食いしん坊だと思われちゃうよ)

オ「はははは！まあまあ、好きなもの選びに行こうよ。
たくさん種類あったから」

いっぱい食べる子と思われてそう...。

結局、露店に行って焼き菓子を片手に贈り物を選び、
それぞれの買い物を終えた。

＊・＊・＊・＊・＊

白「あっ来ました！Aーー！オビーーー！」

オ「おっと、俺たちがいちばん最後でしたか」

ゼ「おまえら買い物は終わったのか？
...というか、何食べてる」

『焼き菓子だよ。
たくさん歩いたらちょっとお腹が空いて...』

オ「そこで買ってきました」

『はい。皆さんの分も』

ミ「おーいい匂いだなあー」

木「おいしそうだね」

焼き菓子を皆で食べて、
一度ウィスタル城に帰ることにした。