#86 嬉しいサプライズ ページ38
木「じゃあA、私はこれで。
白雪も頑張ってね」
白「はい！」
『木々さん、ありがとうございました』
書類をガラクさんにお渡しして、木々さんはゼン達の元へと戻っていった。
『白雪 資料室に行ったんだって？大丈夫だった？』
白「うん。問題ないよ。
途中 侮辱されるような発言もされたけど、平気」
『あら、白雪もか』
白「え？Aもなの？」
お互い起きた事を説明する。
ゼン...イザナ王子とは異なるものさしで人を見ているから
敵を作りやすい事も、もちろんあるんだろうな。
(それでも私はｰｰｰｰｰｰこの国の第一王子も第二王子も、
誰より信じておりますよ)
＊・＊・＊・＊・＊
ザクッザクッザクッザクッ
白雪が薬をすり潰す音がする。
白「リュウ、お願いします！」
リ「じゃあ白雪さん、ここまでであがっていいよ」
白「わかりました」
『お疲れ様、白雪』
白「ありがとう。Aもあと少し頑張ってね」
リ「.........少し、こっち向いてて」
リュウが白雪の額に手を当てる。
リ「......無いか」
白雪は勤務を終えて部屋へと向かった。
『リュウ、さっきの...』
リ「うん。白雪さん、もしかして熱があるんじゃと思ったんだけど...おれの勘違いだった」
『...私も夜あがる時、様子見てみるよ。
あと、オビが来たら伝えておこう』
夜あがる際にオビを見かけたので、声をかけた。
『あ！オビ！！』
オ「！！A嬢、お疲れ」
『オビもお疲れ様。その、白雪見てない？』
オ「お嬢さん？見てないけど...どうかしたの？」
『リュウと、白雪の様子見てて...憶測なんだけど
もしかしたら、白雪 熱があるかもしれない。
ゼンかオビに、伝えておかなきゃと思って』
オ「なる程ね。わかったよ、お嬢さんの事は任せて」
『私はもうあがりだけど、今日はしばらくリュウが薬室にいるはずだから、お願いします』
さて、必要な事も伝えたし東の一角に帰ろう。
オ「あー...A嬢！あんたも帰りかい？」
『え？うん』
オ「じゃあ部屋までお供しても？」
『！！ええ、もちろん！』
やったわ、一緒に帰れるなんて。思わぬサプライズだ。
何気ない会話をして歩く。
オ「そういえば、兵の人らが噂してたけど、あんたも
お嬢さんみたいに役人の人に言い返したのかい？」
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作者名：りち | 作成日時：2023年1月25日 18時
