げーむちゅうどく(未完)【爆豪】 (ページ4)

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軽傷4 ページ4

「個性把握テストを行う」

入学式かと思ったら入学式じゃなかった。

静かに教室に入り、静かに隅でゲームしていたのにこの仕打ちは酷い。なんだ個性把握テストって。

やりこんでいるRPGが途中だが授業中にでもやればいいだろう。なんせ3回も高三の授業を受けたんだ。今抜き打ちテストされても余裕で合格点取れる。

そう思って、私は一人更衣室へ向かった。

「死ね！！」

振り上げた腕から爆風と共にボールが飛ぶ。彼の掛け声は死ね、メモしておこう。

すばらしいソフトボールの記録が出た。私はほぼ無個性で挑むわけだ。あの透明な子と同じ感じかな。

「最下位は除籍処分だ。」

不意に聞こえた声に眉を寄せた。いやいや、そしたらもっかいリセットしないといけないじゃん。絶対に嫌だ。

そんな思いが結果に表れたのか、常人離れした記録が出た。やったね。

危ないのは幼馴染の緑谷出久だ。だが、私の記憶によると彼は体育祭に出ていた。だから、除籍処分にはされていない。

そう考えると安心する。私は緊張を解いて安心して見たのだった。

「合理的虚偽………」

何はともあれ緑谷出久は除籍されなかった。彼になぜか個性が出るのも知っていたし、別に驚きはない。

それよりも、爆豪勝己が彼に過剰なほど反応していたのが気になる。

彼らは中学から酷い仲だったが、ここまでとは。あまり酷い事をしていたら私も止めに入った。それくらい爆豪勝己という人間は酷かった。

だが、緑谷出久。彼もまた周りとは違う存在感を放っている。指を腫らしても笑うとは中々の精神だ。

様々な疑問を抱えながら、この日を終えた。