健全 ページ12
「私の顔じゃ、ないからね」
そう呟くと、ふらりと身体が後ろに傾いた。咄嗟に支えると、Aの身体が異常に暑いことに気づく。
風邪だ。よく見たら汗をかいているし、息も荒い。意識も朦朧としているようだった。
「A、着替えろ」
「……」
返事する気力もないらしい。仕方なく布団に寝かせ、部屋着を取りにいく。案外すぐそばに、パジャマらしきものが畳まれていた。
「……着替えれるか？」
返事はない。轟は生唾をのみ、ひとつ息を吐いた。
そっとスカートに手をかける。ホックを外せば簡単に下ろせた。出来るだけ下着に目がいかないよう、ズボンを履かせる。
次に制服に手をかけた。汗だくで、なんだかいけないことをしているようで背徳感があった。いやでも目に入る肌が、やけに白く見えた。
パジャマのボタンをつけて、布団に寝かせる。脱がせた制服はハンガーにかけ、どうするべきか考えた。
*
起きるとパジャマに着替えてあった。制服はハンガーに掛けてあり、頭の上には冷えピタが張ってある。
「起きたか」
声の方向を見ると、轟が壁に寄りかかっていた。制服ではなくラフな服で、腕を組んでいる。
「あれ、なんで家に……」
「……なんか食べるか、待ってろ」
轟はキッチンの方に向かっていった。
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ヨシ - ずっと気になってて、一気に読んでしまいました！（笑）続きを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2018年12月27日 16時) (
レス) id: 26236bbcfc (このIDを非表示/違反報告)
コタリン(プロフ) - すごく、面白いです！コピーという能力がこの作品を引き立ててると思います。続き待ってます！ (2018年12月9日 15時) (レス) id: a313453383 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くず湯 | 作成日時：2018年12月2日 0時
