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「 どういうことですか隊長！ もう一人来るなんて聞いてません。」
電話が繋がった瞬間食い気味でそう言えば、スマホ越しから聞こえる溜め息。
「 ごめん、こっちでミスがあったみたい。 間違えてその子も4機捜配属になった。」
どうやら彼女は元々鑑識課にいたらしく、キャリアボンボンこと九重世人の埋め合わせをするべく4機捜へと呼ばれたが、伊吹が来るためその話がチャラになったということを伝えるのが遅れ、こうなったと。
俺が伊吹を断ったときのために呼んでおいたいわゆる保険だったらしいが。
……俺は一匹狼か何かと勘違いをされているのか？
「 返せないんですか？」
「 返せないこともない、けどせっかく来てくれたんだし、志摩お願い。」
「 相棒は2人もいりません。」
「 …………。」
「 ……あぁもう、わかりましたよ！」
「 ありがとう、細かい事は帰ってきたら説明する。」
隊長の無言の圧に負け、渋々了承してしまう。
ブツリと音を立てるスマホを恨めしく思いながらも、車へと重たい足を動かす。
「 えー、取り敢えず、隊長からの指示で今日は一緒に行動することになりました。」
『 そうですか……えっと、改めまして、今回4機捜配属になりました橘Aです。』
「 同じく4機捜の伊吹藍でーす。」
「 志摩一未です。」
『 伊吹さん、志摩さん、先程は飛び出してしまいすみませんでした……っ。』
素直に頭を下げるあたり、伊吹ほどのバカではなさそうで一先ず安心だ。
再び車へ乗り込めば、伊吹が今度こそと声を出した。
「 では改めて、機捜404出発進行ー！」
『 進行……。』
「 ……。」
前言撤回、不安しかない。
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作者名：ふぃのぁ | 作成日時：2024年2月2日 14時
