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「 駐車場の入り口に置いてあった防犯カメラの映像に、被害者の車をつけてきた不審な白い車が写っていました。
この白い車の男は水島のあとを追って……ここで一旦フレームアウトしますが。」
警察署刑事課に戻って来てすぐ映像を見せホワイトボードを使用し説明する。
「 この看板を外して持ち出し、また水島のあとを追った。」
〜
「 イラッシャイマセー。」
「 ほら、みゆきの声じゃんじゃねぇじゃん、ぜって一ちげーじゃん。」
〜
「 食事をする水島を表で待ち伏せ、出てきたところを看板で殴った。」
〜
「 うっ、あぁ……！！」
〜
「 水島のポケットから車のキーを盗み出し、また駐車場へ戻り今度は水島の車からドライブレコーダーを盗み出し、自分の車に戻った。
このあと駅前方面へ走り去ります。」
そう言い終わると、橘が待ってましたと言わんばかりに次の映像へ切り替えた。
「 この足立ナンバーの白い車について、もう一つの映像を見つけました。」
〜
『 後ろの車、近くないですか？』
「 俺も思った〜、こういう時……。」
〜
「 これ自分が運転してます。」
「 これは機捜404のドライブレコーダーです。
背後から煽ってきてるこの赤い車が、被害者の水島です。」
映像を見せ俺が説明していれば、「 ばあちゃん。」と横で呟く伊吹。
と、その時。
〜
『 いっ、いぶ、伊吹さんっ、止まって！！！』
「 バカバカバカバ、」
〜
バンッ！
間一髪で橘がパソコンを勢いよく閉じる。
危ない、映像に気を取られすぎて余計な部分まで見せるところだった。
「 えー今のは、本件に無関係でございます。」
「 無関係です。」
『 です。』
しばらく気まずい沈黙が流れる。
俺はそれを誤魔化すように、少し声を張った。
「 ……えー、巻き戻すと。」
橘が急いで巻き戻してくれる。
「 水島は後ろの車に前に行かれないように、牽制しながら走ってます。
水島の後ろの車、それが……。」
かち、とピンポイントで画像を橘が止めた。
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作者名：ふぃのぁ | 作成日時：2024年2月2日 14時
