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「 俺たちパーキング見てきます。
被害者はいつも身軽で小銭入れか鍵だけ持ってた。」
『 鍵まで店員が覚えてるってことは、手に持ったまま入ってきた日が何度もあった……？』
「 そうだ、手に鍵を持ってるってことは、よっぽど家が近くかあるいは……。」
『 車で来ていた……！』
「 正解。」
2回連続正解を褒めれば表情は変わらずとも嬉しそうにする橘に、また伊吹が「 ちょーきゅるきゅる！！」なんて訳のわからない言葉を叫ぶ。
「 車のキーか。」
「 犯人は被害者のポケットから何かを握って逃げた、財布のような大きいものじゃない。」
「 盗んだのが車のキーだとしたら、車を盗むのが目的か。」
「 車の中に何か置いていた可能性もあります。
この辺りにパーキングは一箇所だけ、しかも犯人が逃げた方角にある。」
犯人が逃げた方角を指差さしてから、俺はその方向へと歩いた。
「 行きますよ。」
後ろから聞こえた、「 今でも一応優秀なんだな。」なんて声には耳を塞いで。
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作者名：ふぃのぁ | 作成日時：2024年2月2日 14時
