ー 激突 ー ページ2
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「 東京での運転緊張するなぁ。」
そう言い運転席に座っているのは現在4機捜での相棒、伊吹藍。
話を聞くにも見た目を見るにも、バカでアホそうなやつ。
という予想は全くもって大当たり、いや、この際大外れとでも言いたいが。
「 いやぁ……エンジン音良いわぁ。」
「 普通……ですけど、ね。」
初日から不安しかない。
どうして4機捜なんかにと隊長を恨むも、恨んだところで結果は変わらないので仕方ない。
ナイーブな気持ちを切り替えるべく、時計を見て無線を取った。
任務は24時間、明日の朝9時まで。
「 機捜404より1機捜本部。」
《 機捜404どうぞ。》
「 これより1機捜ヘルプで墨田署管内重点密行に入る、どうぞ。」
《 1機捜本部、了解。》
隣で息を大きく吐き出す音が聞こえ、それと同時にグンッと車が発車する。
「 よっしゃ行きますか!」
急な発進に思わずアシストグリップを掴んだ、瞬間だった。
『 そこの車っ、止まって〜〜〜〜っっ!!』
「 っ!? ちょっ、ブレーキ!」
「 えっ、えっ、どこ! えっ!?」
突然、目の前から突進してくる女性。
パニックになっているのかブレーキを踏まない伊吹に変わり、シフトレバーを強く握った。
キキーッという高音とともに、前方へ持っていかれる重心。
車は、女性にギリギリ当たらない距離で、止まった。
「 っ危なかったぁ……、ねぇちょっと! 何飛び出してくれちゃってんの!」
今だに心臓がうるさく音を立て動けない俺を他所に、伊吹が窓から顔を出してそう叫ぶ。
女性は暫く放心した後、そのままこう言った。
『 わ、私っ、あの、本日から4機捜に配属されましたっ、橘Aです……!』
は?
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作者名:ふぃのぁ | 作成日時:2024年2月2日 14時