【BL】肺潰し。

煙草が十九本 ページ20

Aside









『…なぁ、折角大阪まで来たから、ちょっと遊んでかね？』








「いーけど…、お前ほんと危機感ないよな。」






『うっせ。俺は大阪を楽しみたいんだよ。』







今の俺の脳内は、 肺潰し〈 大阪 だからな。







肺潰しに会ったは会ったで、なんとかなるっしょ。







…まぁ、喧嘩は慣れてるし。









俺はボーッと考えていると、薺がいきなり声をあげた。








「…なぁ、さっきからアイツ、ずっと俺らの事見てねーか？」





『…は？』









薺の言った方向に視線を移すと、そこには柄の悪い長身の男が居た。






よく見ると、だいぶ顔が整っていた。






……そんな男に見られてるって思うなんて、薺は自意識過剰なんじゃね？








俺は薺にからかうように言った。








『お前の気の所為じゃねーの？お前は自意識過剰なんだよ。』









「はぁ！？ふっざけんなよー。…まぁ、なんかあったら俺が守るからいーけど。」









は？守る？…なにこいつ。







『俺がお前なんかに守られるかよ、バーカ。』






「あ''ぁ''？……つーか聞こえてたのかよ…！」








…ほんと、薺は正真正銘のアホだな。

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