こんな日もある。 ページ24
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杏寿郎には、
待ち望んでいる日がある。
それはいつ、どのタイミングで訪れるのか分からない。
だが唐突に訪れるその日は、
杏寿郎にとって特別な日なのだ。
「…ねぇ、杏寿郎」
「……う、む、」
「…こっち向いて？」
「ん"ん"っ……！！」
そして今日がまさに、待ち望んだその日。
Aが、
杏寿郎に『甘える日』だ。
「…、A…っ」
「ん……口吸いしたい、」
「かっ…！！」
「…か？」
「かっ…わいいことを言わないでほしい！！」
したいんだもの…
と唇を尖らせたAに、杏寿郎はぐっ！！と胸を抑える。
夕餉の後、
珍しく同じ日に非番だった杏寿郎とAは、
縁側で晩酌をしていた。
父、槇寿郎から貰ったという酒を少し飲んだA。
次第にその目がとろみを帯びていき、
杏寿郎の肩に身体を預けだす。
甘えた声で、
こっちを向いてほしいと見上げてくるAに
杏寿郎は顔を赤く染める。
「もー……乗っちゃお」
「！？まっ…A！？」
「ふふふ、…かっこいい」
「愛いっ！！好きだっ！！！」
「私も好きー」
杏寿郎の膝に乗り、首に手をまわすA。
頬に触れながら漏らしたAに、
たまらず叫ぶ。
ちゅ、と触れるだけの口付けをしたAは
しちゃった、と笑った。
そんなAを前に、
杏寿郎の理性が保つだろうか。いや、保つ訳がない。
「本当にっ……甘える時の君はたまらなく愛おしいな…！」
「…甘えた時だけ？」
「…よもや、俺がどれだけAを愛しているのか…伝わっていないわけではあるまい？」
Aを抱き抱え、布団の上に優しく下ろす。
見下ろす杏寿郎の頬に触れると、
意地悪そうに笑うA。
「……もっと、伝えてほしい」
「！…愛する妻の頼みならば、喜んで」
嬉しそうに笑って、
杏寿郎はAに口付けを落とす。
心地良さそうに目を閉じたAは、
与えられる快感にただ身を委ねた。
「…愛してる、」
「……私も、愛してる」
だからどうか、
最期まで、
側に。
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香澄 - とっても面白いです！！今日の朝は電車で笑いを堪えながら見ていました笑。更新頑張ってくださいね！ (2月19日 21時) (
レス) @page8 id: 130dd00968 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - RUNAさん» コメントありがとうございます、分かりにくくてすみません、わざと火の表記にしています。日の呼吸について詳しく明かされていない状態での会話になるので…… (7月22日 14時) (レス) @page22 id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - 失礼かとも思うんですが、火の呼吸じゃなく日の呼吸ですよ! (6月19日 22時) (レス) @page22 id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - 何度も続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 番外編.有能妻の日常のここの部分 待っていろ！と掛けて行った。 これ正しくは駆けて行ったではないんでしょうか？ (2021年11月2日 1時) (レス) @page34 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - またまた続けてのコメントですみません｡｡｡ 物語一気に読んじゃいました。 この物語では煉獄さん生き延びることが出来て良かった です｡｡｡ その後のお二人のことが気になります。 (2021年11月2日 1時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリア
| 作成日時：2021年2月13日 23時
