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頑張れ炎柱。 ページ12

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「A!今日は非番だろう!」


「そうだけど…どうしたの?」


「久々に一日中君を抱ける日だ!」


「そんな日はないよ」





失言とも呼べる発言をしてしまってから。


Aは都合さえあれば、杏寿郎に布団へと引き摺り込まれるようになってしまった。





「あのね、杏寿郎。あなたとの子どもは欲しいと思ってるけど、今じゃないの」


「それは何度も聞いたぞ」


「うん、何度も言わせないで」





毎回阻止するのも大変なのだ。


Aは溜息をつく。


出会って四ヶ月、

夫婦になって五ヶ月、


鬼殺隊を辞めることを考えていないAにとって、
そう簡単には受け入れられない。


それは杏寿郎にも分かっていたはずなのだが。





「俺は、君との子がほしい」


「…それは私も同じだよ。だから杏寿郎がそう思ってくれるのは嬉しい」


「…君が鬼殺隊として命を掛ける日々を、正直不安に思うこともある」





いつ命を失うか分からない、

明日、帰ってくるかも分からない、


互いに言えることだが、
その不安はいつだって付き纏う。





「……ここで、子と共に君が待っていてくれるならば、…俺は必ず帰ってくる」


「…うん、…そうだね」


「だが今ではないと!Aの言っていることは分かる!!」





えっ、と

Aは声を上げた。


分かっているのなら何故?





「近頃の君は、有能な隊士としてえらく有名になりつつある!皆がAの魅力に気付きつつあるのだ!」


「…うん?」


「柱の中でも人気があるのだ!だが君は俺の妻だ!俺だけのAだ!」


「…そう、だね」


「うむ!つまりはだな、俺は拗ねている!」





腕を組み、自信たっぷりに声を上げた杏寿郎に

Aは首を傾げる。


偉そうに言うことではない。


つまりはこういうことだ。

近頃人気を集めているAに、杏寿郎は嫉妬心を煽られ。

独り占めする為に、あわよくば子を孕ませられないものかと考えたが

それでは子にAをとられてしまうのでは。


結論、

今はまだAを独占したい故に、時間の許す限り一緒にいたい。
そして抱きたい。


というわけである。





「紛らわしい」


「むぅ!?」


「杏寿郎が子どもみたいなままじゃ、どのみちまだまだ先の話だよ」


「……それもそうだ!!」





頑張れ炎柱。

Aに父になれると及第点を得る、その日まで。




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いってきます。→←失言。



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香澄 - とっても面白いです!!今日の朝は電車で笑いを堪えながら見ていました笑。更新頑張ってくださいね! (2月19日 21時) (レス) @page8 id: 130dd00968 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - RUNAさん» コメントありがとうございます、分かりにくくてすみません、わざと火の表記にしています。日の呼吸について詳しく明かされていない状態での会話になるので…… (7月22日 14時) (レス) @page22 id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - 失礼かとも思うんですが、火の呼吸じゃなく日の呼吸ですよ! (6月19日 22時) (レス) @page22 id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
- 何度も続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 番外編.有能妻の日常のここの部分 待っていろ!と掛けて行った。 これ正しくは駆けて行ったではないんでしょうか? (2021年11月2日 1時) (レス) @page34 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません。。。 物語一気に読んじゃいました。 この物語では煉獄さん生き延びることが出来て良かった です。。。 その後のお二人のことが気になります。 (2021年11月2日 1時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユリア | 作成日時:2021年2月13日 23時

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