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恋敵? ページ21

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任務から帰宅した杏寿郎は


目の前の光景に、固まった。





「炭治郎くん、これも食べて!」


「ん…!美味しいです!」


「ふふ、よかったぁ」





ぴしり、と、
杏寿郎の額に青筋が浮かぶ。


何故、己の愛する妻が

他の男と愛の巣でイチャついているのか。





「……よもやこれは一体、どういうことだ」


「あ、おかえり杏寿郎」


「!煉獄さんっ」


「竈門少年…俺の妻と二人きりで何をしていた…!」


「こらこら、そんな怖い顔しないの。私が誘ったんだよ」


「さそっ…!?」





ふらっ…と身体をよろつかせた杏寿郎は、

並んで座るAと炭治郎の前まで歩み寄る。


そして二人の間に手を入れ、ぐいっと身体を離し


出来た隙間に、無理やり腰を下ろした。





「久しいな!竈門少年!Aと知り合いだったのか!」


「ちょっ…狭いよ、杏寿郎」


「主人の居ぬ間に、屋敷に上がるとは感心しないな!」


「すっすみません!!」


「炭治郎くんは悪くないよ。久しぶりに一緒の任務に出て、ついでにご飯でも食べて行ってって私が誘ったの」


「……そういうことか!!」





腕を組んだ状態で、声を上げた杏寿郎に

炭治郎はびくっと身体を震わせた。


そうだよ、と呆れた様子のAに、杏寿郎は眉を寄せる。

元よりAが言葉足らずだったのが悪い。




Aは、可愛いものが好きだ。


それが物でも人でも、
可愛いものを前にすると、目に見えて笑顔になる。


そして炭治郎は、
何故かその『可愛いもの』の対象になるらしい。


以前Aからその話を聞いた杏寿郎は、

それは浮気だと叫んだ。





「すまない、竈門少年。Aは君が大層気に入っているらしいのだ」


「いえ!俺の方こそ…お言葉に甘えて、ご馳走になってしまって」


「Aの作る飯は美味いだろう!」


「はい!とっても美味しいです!」


「ふふふ!可愛い、炭治郎くん」


「俺も居るぞA!!!」





はいはい、杏寿郎も可愛い。
と頭を撫でるAを見た炭治郎は、

柱の頭を撫でている…と、居た堪れない気持ちになる。

ちらり、と杏寿郎の顔を覗くと、


嬉しそうに、目を細めていた。





「……煉獄さんは、Aさんを心から愛していらっしゃるんですね」


「…そうでしょうねぇ」


「うーん!それは間違いないな!なので誰にも渡せない!竈門少年、君も肝に銘じておくように」


「それが言いたかったんでしょ」

継子。→←二人の約束。



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香澄 - とっても面白いです!!今日の朝は電車で笑いを堪えながら見ていました笑。更新頑張ってくださいね! (2月19日 21時) (レス) @page8 id: 130dd00968 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - RUNAさん» コメントありがとうございます、分かりにくくてすみません、わざと火の表記にしています。日の呼吸について詳しく明かされていない状態での会話になるので…… (7月22日 14時) (レス) @page22 id: bb66615edf (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - 失礼かとも思うんですが、火の呼吸じゃなく日の呼吸ですよ! (6月19日 22時) (レス) @page22 id: 391b329446 (このIDを非表示/違反報告)
- 何度も続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 番外編.有能妻の日常のここの部分 待っていろ!と掛けて行った。 これ正しくは駆けて行ったではないんでしょうか? (2021年11月2日 1時) (レス) @page34 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません。。。 物語一気に読んじゃいました。 この物語では煉獄さん生き延びることが出来て良かった です。。。 その後のお二人のことが気になります。 (2021年11月2日 1時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユリア | 作成日時:2021年2月13日 23時

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